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京都の歴史的な花町・祇園への観光客の立ち入りを制限

2024年4月から、私道への立ち入りは罰金1万円

Emma Steen
テキスト:
Emma Steen
Former writer, Time Out Tokyo
kyoto gion
Photo: Cowardlion/DreamstimeAn undated stock photo of a street in Kyoto
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国際的にも観光産業がコロナ禍以前の水準に回復しつつある昨今。日本でも、観光客が多く訪れる都市のいくつかは、オーバーツーリズムの課題に取り組んでいる。特に、京都の歴史的な花街の一つである祇園地区では、舞妓(まいこ)や芸者を一目見ようと細い路地にも観光客が押し寄せ、地元の企業や住民を苦しめてきた。

近年、芸者や舞妓、個人宅を無断で撮影する観光客の姿が目撃されている。京都府は2019年、住民のプライバシーと安全を守るために特定の場所での写真撮影を禁止し、違反者には1万円の罰金を科すことを決定した。

このような努力にもかかわらず、観光客が住宅街に押し寄せ迷惑行為を引き起こすという問題は後を絶たず、地方自治体は観光客の手に負えない行動への対策を強化する必要に迫られている。2024年4月からは祇園の私道脇に、「不法侵入者には1万円の罰金を科す」と警告する看板を複数の言語で設置する予定だ。

ジャパンタイムズによると、祇園地区の理事である太田磯一は、「規則を強化する決定は困難だが、必要なことだ」と述べているという。報道では、太田の言葉として「4月以降、観光客に狭い私道への立ち入りを控えるよう求める。強制はしたくないが、やむを得ない」とのコメントも引用している。

早ければ来月から実施される罰金令は、京都におけるオーバーツーリズムの影響を緩和するための幅広い取り組みの一環である。そのほか、3月にはバス1日券の販売も廃止されている。

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