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2023年6月8日(木)、千葉県木更津市にファッションを楽しむテーマパーク「木更津コンセプトストア(KISARAZU CONCEPT STORE)」が誕生する。セレクトリサイクルショップのパスザバトン(PASS THE BATON)がプロデュースを担い、敷地面積は約7300平方メートル。開放的なガーデンスペースを囲む南東2棟の建物があり、売り場やカフェ、ファクトリーラボなどを併設している。
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同店は、これまでの商流では販売できなかった規格外品やデッドストック品などに光を当て、新たな買い物体験を提案する。一足先に同店を体験してきたので、ここでしかできないことを5つ紹介する。
1. テーマパークのような売り場で服と出合う。
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入店したら、まず最初に入場料を支払う。料金は1人300円(以下全て税込み)で、中学生以下は無料だ。チケットを受け取りテーマパークによくある回転アーム式のゲートをワクワクしながら通過すると、空間にずらりとアイテムが並んでいる。ショッピングエリアはジャンルごとA〜Eの5つのゾーンに分かれており、それぞれのゾーンで同店のキャラクター「プトンズ」が出迎える。
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店内はとても広いのでカートとカゴを使用し、回遊しながらのショッピング推奨している。レイアウトにも趣向を凝らしており、単一のブランドだけではなく、さまざまなブランドをミックスし、テーマごとに陳列。できる限り服を手に取ってほしいという思いから、至る所に鏡が設置されている。
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什器(じゅうき)も新品ではなく、リサイクルされたものが多い。工事現場で使うようなパイプや厚手のビニールシート、取り壊されたアパートの窓など、個性的な素材が空間を構成している。
2. 映えるフィッティングルームでとことん試着する。
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店内には19カ所の試着室が設置されている。中でも注目は、北棟の2階に位置する全5部屋の「FITTING STUDIO」だ。赤・青・緑の光が一度に当たるライティングが特徴的で、
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タッチパネルから予約を行い、時間になるとLINEで知らせが届く。試着室は広々としており、家族や友達と一緒に使用することもできる。
3. サステナブルなカフェで一休みする。
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ショッピングで歩き疲れたら、カフェ「ザ オープン カフェ(THE OPEN CAFE)」で一息つこう。クラダシとコラボレーションし、規格外などを理由にフードロスになる食材を使用したハンバーガーやスムージー、ジェラートなどを販売する。
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第1弾のコラボレーションメニューは、愛媛県八幡浜市産のミカン「まどんな」を使った「まどんな 蔵出しスムージー」(680円)。豊作で余ってしまった品を廃棄することなくおいしい状態で楽しんでほしいという思いから、旬の時期に冷凍保存し、スムージーとして生まれ変わった。甘味と酸味のバランスがちょうどよく、冷たさがこれからの季節にうれしい。
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ガーデンと地続きでつながっているため、外の席で風を感じながら一休みするのもいいだろう。また、賞味期限が近いものやエシカルな食料品が集まる食物販コーナーも併設しているので、併せてチェックしてほしい。
4. 新しい服作りのサイクルを応援する。
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入場料および商品代金の一部は「コントリ」先へ協賛される仕組みになっている。コントリとは「コントリビューション(contribution)」の略称で、社会課題を解決するために新たなサイクルを生み出す取り組みを行っている企業や団体を応援する仕組みである。
コントリ先は、不要になった衣類から肥料を生成するクレサヴァ(cresava)、廃棄繊維から紙を作るサーキューラーコットンファクトリー(CCF)、洋服を燃料に変える研究を行う文化学園大学の3つ。入り口のタッチパネルを操作し、好きな協賛先を選び、支援をしよう。
5. ファクトリーラボで技術を学ぶ。
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南棟と北棟の間には、洋服の新しいサイクルを生み出すための活動を消化したり、体験したりできる「ファクトリーラボ(FACTORY LAB)」がある。コントリ先である3つのブースがあり、外には「サーキューラーファーム」と呼ばれる農園で実際に野菜が育てられている。
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クレサヴァのブースでは、衣類から肥料が作り出される循環型テクノロジーを楽しく学べる体験を提供。栽培キットを購入し、肥料ができるまでの過程や野菜づくりを実際に行うことができる。不要になった衣類も回収も行っており、重さに応じてクーポンが発行される。天然繊維に限らず、化学繊維の製品もリサイクルできるので、クローゼットに眠っている服を持ち込んでみては。
木更津に誕生するサステナブルなファッションのテーマパーク「木更津コンセプトストア」。ここに集まる服を通じて、新たな未来のための可能性やサイクルを応援しよう。
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