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信じられないかもしれないが、ニューヨークにまた新しいスピークイージー(隠れ家酒場)がオープンした。
アッパーイーストサイドのそのバー、Keys & Heels があるのは鍵屋兼靴修理屋に「見える」店の奥。実際に営業していれば便利そうだが、地元に根ざした個人店風のInstagramアカウントと同様、この店構えもフェイクだ。
しかし、この店はスピークイージーとしては本物。最近はやりのバーの中には「スピークイージー風」の店も多いが、そうした店とは一線を画している。
この店の見せかけの入り口は、花屋やアイスクリームショップの裏、もしくは自身の未来の墓の奥底に隠れているような店が続々とオープンしていた、少し前のスピークイージー復活期を思い起こさせる。
それに、架空ではあるがキャラクター付けしたソーシャルアカウントが合わさって、このバーは一種のマルチメディアであり、テーマに入り込んで没入型体験ができる場所になっているのだ。
このスポットは2021年12月にオープンする予定だったが、新型コロナウイルスの亜種の広がりにより、計画が一時中断。代わりにプライベートイベントの開催していたが、2022年3月中旬、ようやく一般向けにオープンした。
担当者によると、「暖かい土地で飲むかんきつ系カクテルとイタリアンのつまみが楽しめる、親密な雰囲気のリビングルームのようなラウンジ」を模倣することを目指しているという。
かわいらしい店内は、むき出しのレンガ、映画のような照明があり、配色はバーントシェンナやリーフグリーン、サンセットといったアースカラーが基調。居心地の良い空間には、タフト付きの布張り長椅子や小さなランプが乗ったビストロテーブルが置かれている。この店はとてもフォトジェニックだ。
ドリンクメニューに並ぶのは、アールグレイ入りのシロップを加えた『マンハッタンハイティー』や、ネグローニ、スプリッツなど10種類のカクテルのほか、ノンアルコール選択肢、ビール、ワインで、ボトルサービスもある。
「ラウンジバイト」と呼ばれる軽食メニューには、オリーブのマリネ、自家製フォカッチャ、プルドポークとモッツァレラチーズのパニーニ、ピッグスインブランケット(ソーセージパン)などがある。
軽食は6〜20ドル(約730〜2,450円)、カクテルは18〜22ドル(約2,200〜2,700円)、トニックとジュースが含まれるボトルサービスは蒸留酒で最高350ドル(約4万3,000円)。
この店では、マジックショーやサプライズライブも開催。どんなアーティストが登場するかは、バーへの入り口と同様に伏せられている。誰かがネットでネタバレしない限りは……。
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