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川崎市市民ミュージアム再開せず、施設の取り壊し決定

議会で決定、2022年度中に今後の方向性を決定

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Sato Ryuichiro
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川崎市議会文教委員会は2021年8月30日、川崎市市民ミュージアムについて取り壊しに当たる「除却」を決定した。同ミュージアムは、2019年10月12日の令和元年東日本台風で収蔵庫が浸水し、所蔵品26万点のうち22万9000点が被災。搬出された所蔵品の保存などを継続しながら、施設の復旧が困難なために現在まで休館が続いている。

こうした状況を受け、川崎市文化芸術振興会議に設置された市民ミュージアムあり方検討部会は、2021年7月に答申『川崎市市民ミュージアムの今後のあり方について』を提出。施設機能の回復には25億8,000万円超がかかることや施設整備の難点などを理由に、再開しないことを提言した。この答申を踏まえ、川崎市が『新たな博物館、美術館に関する基本的な考え方(案)』を議会に提出、冒頭の除却が決定されたという。なお、取り壊しの時期は未定。

現施設と現在地でのミュージアム機能の再開は行わないものの、被災リスクの少ない場所において、答申を踏まえた新たな施設を設置することを検討しているという。新施設は答申内にある「答申に至る考え方」も尊重した上で、2022年度中をめどに『基本構想』を策定、その後『(仮称)新たな博物館、美術館に関する基本計画』を進めていく。

なお、市は9月30日(木)まで新たな博物館、美術館に関する基本的な考え方(案)』への市民意見も募集中だ。意見提出方法や宛先などは川崎市の公式ウェブサイトを参照してもらいたい。

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