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自宅で過ごす時間が長くなったこの1年半、これまで以上に「家での心地よさ」を追求するようになった人も多いはず。快適に仕事ができる机や椅子にコーヒー器具、生活を彩る植物、ちょっと奮発した枕など、部屋の環境が整ってきたという人は、その心地よさをより高めるべく「家の香り」というものに着目してみてはどうだろう。2021年7月3日、蔵前にオープンしたkako 家香(OSAJI 蔵前店)は、「自分だけの香り」に出合えるオリジナルホームフレグランスの調香専門店だ。
「家の香り」をテーマとした同店で体験できるのは、オリジナルのホームフレグランスを作るということ。約1時間のワークショップを通じて、樹木やハーブなど、自然の素材から抽出されたエッセンシャルオイルを配合しながら、心地よい香りを作っていく。
ワークショップは、好みのフレグランスを選ぶところからスタート。エッセンシャルオイルは、香りの第一印象となる「トップノート(かんきつ系の精油)」、ブレンドの中心となる「トップミドルノート(ハーブ系の精油)」「ミドルベースノート(フローラル系の精油)」、全体をまとめる「ベースノート(樹木や樹脂系の精油)」の4つのグループに分けられており、ここから各1つの香りをピックアップするのだ。
好きなものを順に選んでみるというのもありだが、どうしてよいか迷ってしまった人は、まずベースノートを決定させよう。それを基準に香りを重ねていくと、好みの組み合わせを見つけやすい。
おおよその形が見えてきたら、精油を染み込ませた紙を扇形に重ね、4種類が交わった完成形のイメージを確認。確認する際は、番号の若いものが上に来るように紙を重ねるとより完成形の香りに近づくのだそう。扇形にした紙を扇いでみて、少しでも「違うかも」と感じたら紙を変更して再度試してみるのがいい。例えば「トップミドルノート」を変えるだけでも印象がガラッと変わったりするので、一番しっくりくる香りに出合えるまで追及してみてほしい。
組み合わせが決まったら次はいよいよ調合だ。まずは、それぞれの精油をグラスに1滴ずつ垂らし、クルクルと回して香りのチェックを。1滴ずつのバランスが気に入ればこのままでもいいし、もう少し香りを調整したいという人は、各精油を最大5滴まで足していくこともできる。エッセンシャルオイルを足す際は、精油を染み込ませた紙をグラス越しにパタパタとさせ、香りの重なりをイメージしながら調整を行っていく。1枚だけで扇いだり、2、3枚重ねて扇いだりしながら、お気に入りの配合を探っていくのが楽しい。
「香りを選ぶ」という体験は日常にもあるため、最初の4つを選ぶ作業は比較的スムーズに進むかもしれないが、この「香りを重ねていく」という作業に難しさを感じる人も多いかもしれない。よく分からなくなってしまったという人は、コーヒー豆をかいだり、一度外に出て鼻をリセット。もしくは、スタッフにアドバイスをもらってみるのもおすすめだ。難しい作業ではあるが、これこそが「香りを作る」という醍醐味(だいごみ)。楽しみながらとことん探求してみよう。
最後は、精油の配合を記したシートをスタッフに提出し、ワークショップは終了。その後、30分ほどで自分だけのエッセンシャルオイルやルームフレグランススプレーを作ってもらうことができる。また、香りのレシピは保管されるので、シリアルナンバーを伝えれば再度同じ香りのアイテムのリピートすることも可能。
現在用意されているメニューは『ワークショップ+エッセンシャルオイル10mL 1本』(4,000円)と『ワークショップ+エッセンシャルオイル10mL 1本、ルームフレグランススプレー100mL 1本』(6,000円)の2種類だが、今後は柔軟剤や洗剤といった新メニューを増やしていくことも検討しているそう。
自分のために香りを作るというのはもちろん、自分の家だけの香りを作って家紋のように代々受け継いでいくのも面白そう。また、相手を思って香りを調合し、ギフトとしてプレゼントしても喜ばれそうだ。
同店は国産オーガニックコスメブランド『OSAJI』を展開する日東電化工業が手がけるヴェニューのため、店内には『OSAJI』のフルラインアップがそろうショップも併設。スキンケアアイテムからコスメまで、新作の商品も含めて実際に手に取ることができるので、アイテムの完成を待つ間にじっくりとチェックしてみてほしい。
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