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方南町にオープンした日本初の「呪物カフェ」に行ってみた

オバケンが手がけるホラーコンセプトカフェには「舌切り人形」が待っている

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Time Out Tokyo Editors
ジュジュ
Photo: Kisa Toyoshima | ジュジュ
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恐ろしくも不思議な魅力がある「呪物」。昨今、企画展示なども開催され多くの人が足を運び、話題になっている。ところで呪物とは、古いお守りや人形、宗教的なアイテムなど、呪いの力や悪霊が宿っているとされる物のこと。呪いを解くためには、特別な儀式や方法が必要だと考えられている。

新宿からほど近くの方南町に2025年2月28日、呪物カフェ(cafe)呪呪」がオープンしたことを知っているだろうか。しかも、「舌切り人形」なる、聞いただけでゾッとする呪物があるらしい。さっそくレポートしていく。

方南町の商店街を5分ほど歩くと、カフェに到着する外観は、白を基調としたメルヘンチックで柔らかな雰囲気。店内に入れば普通のカフェだ。しかし、向かいには怪しげなオーラを放つ「Y澤精肉店」がある。

呪物カフェ
Photo: Kisa Toyoshima呪物カフェ 呪呪外観
ジュジュ
Photo: Kisa Toyoshimaカフェの1階。穏やかな雰囲気だが、目を凝らすと少し不穏なところがあったりなかったり……

どこに「舌切り人形」なんているのだろう?と思っていると、店内奥の扉に階段を見つけた。そこを上るとだんだんと暗くなっていき、怪しげな絵画と本棚が現れる。この本棚は隠し扉で、開けると呪物の展示スペースが広がっていた。

呪物カフェ
Photo: Kisa Toyoshima隠し扉。この向かいに展示されている絵画は何度も勝手に落下しているらしい

「呪物カフェ」オープンのきっかけ

同店をオープンしたのは、オーナーの月島。物件探しをしていた際に、理想の内装で安く借りられることから同所を契約した。その後、板でふさがれていた箇所を開けてみたところ階段を発見し、2階に行くと無数の呪物であふれていたという。これをきっかけに「呪物カフェ」としての営業を決めた。 

世界中の呪物の展示

呪物カフェ
Photo: Kisa Toyoshima内装

2階スペースには、目のない人形や赤子の即身仏、儀式で使用された仮面など、世界中から集められた呪物たちが置かれている。そばにあるキャプションからは、それぞれがたどってきた不気味なストーリーを知ることができる。呪物に触れることは禁止だが、唯一部屋の奥にあるキャビネットの扉だけは開けてもよい。開けたら何かが起こったり、起こらなかったりする。

2階の呪物スペースに入るには600円(以下全て税込み)のチャージ料が必要で、帰りの会計時に支払う。

呪物カフェ
Photo: Kisa Toyoshimaキャビネット
呪物カフェ
Photo: Kisa Toyoshima呪物の人形

 サウンドルームでは呪物の説明会も

呪物カフェ
Photo: Kisa Toyoshimaサウンドルーム

ドア1枚で隔てられたサウンドルームでは、月島による呪物の説明会が行われており、希望者は1人1,000円で参加できる。現在は腹話術人形の「まぁ君」の展示と説明を聞ける。まぁ君には舌切り人形という逸話があり、さまざまな声を使い分けるためにいろいろな人の舌を切っては集めているそうだ。

呪物カフェ
Photo: Kisa Toyoshimaまあくん

 カレーで呪いを解く 

呪物カフェ
Photo: Kisa Toyoshima「ブッダカレー」と「ルシアンコーヒー」

呪いの世界にどっぷり浸かった後は、一息つこう。呪物スペースでは1階同様、フードやドリンクをオーダーできる。

スタッフいちおしは、「ブッダカレー」(ドリンク付き、1,600円)。インドの僧侶が日本に持ってきたスパイスを使用しており、呪いを解くことができるという。濃厚なルーの中に柔らかいチキンがたくさん入っていて、呪いに関係なく普通にとてもおいしい。「パフェ」(1,000円)や「バスクチーズケーキ」アイス付き、800円)などのスイーツも用意している。

ほかにも甘くてクリーミーな「ルシアンコーヒー」(700円)や、種類豊富な「ラッシー」(600〜800円)、「クリームソーダ」(950円)などを呪物を眺めながら楽しめる。

呪いは解けた……?

呪いが解けたところで、現実世界へ戻るために1階へ下りて会計をする。ここでレシートに不可解な文字化けが。「昨日まで大丈夫だったんですけどね」とスタッフも首をかしげていた。

呪物カフェ
Photo: Kisa Toyoshima不可解な文字化けが起こったレシート

開かずの間だった空間で、美しくも恐ろしい品々を眺めながら手の込んだドリンクやフードを味わう体験は、そうできるものではない。呪いが本当に解けているのかいささか不安は残るものの、恐怖に立ち向かってみたい勇敢な読者は、ぜひ足を運んでみてほしい。

同店は、多数のホラーイベントやお化け屋敷を生み出してきたオバケンが手がけている。今後、人気ホラーゲームの「シャドーコリドー」をはじめ、さまざまなコンテンツとコラボレーションしていく予定だ。4月には、同社の新たなスポットが方南町に誕生する。続報に期待したい。

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