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神宮外苑地区の街並みが大きく変わるかもしれない。2022年5月19日、三井不動産や明治神宮、日本スポーツ振興センター、伊藤忠商事の4社が、神宮外苑地区における街づくりのプロジェクトを発表したのだ。
4社は、2018年11月に東京都が策定した『東京2020大会後の神宮外苑地区のまちづくり指針』を踏まえ、神宮外苑地区の新たな100年に向けた街づくりについて議論を進めてきた。その結果、2020年2月に『東京都公園まちづくり制度実施要綱』に基づく提案書を提出、2022年3月10日に東京都から都市計画決定が告示された。
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計画では、「スポーツを核とした神宮外苑地区の新たな100年に向け、誰もが気軽に訪れ楽しむことが出来る公園の再編と、広域避難場所としての防災性を高める複合型の公園まちづくり」をビジョンに、2024 年の新築着工を目指す。全体の完成は、2036年になる見込みだ。
神宮外苑の創建の趣旨に、緑地や文化スポーツ施設を通じた多くの人々への開放があったという歴史的経緯を踏まえ、街づくりに当たっては、既存施設で現在行われている競技の継続に配慮しながら、神宮球場や秩父宮ラグビー場など老朽化したスポーツ施設などの建て替えを実施する。
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景観についても、神宮外苑イチョウ並木から明治神宮聖徳記念絵画館を正面に臨む4列のイチョウ並木を保全。同時にエリアごとの特性を踏まえた緑化を計画し、樹木は極力保存、移植するとともに、新たに植栽する場合も動植物の生育環境にも配慮するという。さらに、広場や主要スポーツ施設を都立明治公園と一体化した防災拠点として位置付け、エリア全体としての防災性の強化も予定されている。