ニュース

ANAがワクチン接種履歴などのデジタル証明書実験を実施

実用化には各国の承認が必要

Emma Steen
テキスト:
Emma Steen
Former writer, Time Out Tokyo
Covid-19 coronavirus
Photo: Martin Sanchez
広告

コロナ禍での海外旅行を可能にする画期的なシステムとして注目されているのが「コモンパス」だ。現在、世界経済フォーラムなどが開発を進めているアプリケーションで、PCR検査の結果をデジタル化し、パスポート番号とともに示してくれる。

共同通信は2021年3月29日、全日本空輸(ANA)が、日本では初となるコモンパスの実証実験を実施したと報道。羽田空港で行われた今回の実証実験では、参加者がコモンパスをカウンターで掲示し、搭乗手続きを行った。

日本政府は現在、帰国者や入国者向けに空港でPCR検査を実施、紙での検査証明書を発行しているこの新システムが普及されれば、日本への出入国の簡素化が実現されることになる。

コモンパスの公式ウェブサイトによると、アプリケーションは個人の新型コロナウイルスの検査結果を証明するだけで、基礎的な健康状態を明らかにするものではないとのこと。今後はPCR検査結果に加え、ワクチン接種証明としても機能するよう検討されているが、実用化には各国の許可が必要になる。

国内のワクチンパスポートの導入については、厚生労働大臣をはじめとする一部の関係者の間で、ワクチン接種の有無により行動が制限されたり、差別につながるのではないかとの意見が上がっている。しかし、ワクチンパスポートやPCR検査結果のデジタル証明書は、最終的には旅行観光産業の回復への大きな足掛かりとなるだろう。 

一方、日本政府の判断が遅れる中で、一時停止されていたGo To トラベルキャンペーンは、6月以降に全国で一斉再開される見込みだ。 

関連記事

Go To トラベルの再開は6月以降、県内旅行に7,000円支援

首都圏の時短要請、4月21日まで継続の方針

ワクチン接種すれば陰性証明と隔離なしで旅行できる国リスト

東京五輪、海外からの観客受け入れ断念を決定

カンタス航空の社長、海外旅行にワクチンパスポートは必要

最新ニュース

    広告