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インベーダー作「ドット絵アトム」を渋谷区が撤去へ

理由は不明、都内にはほかにも同じアーティスト作品が現存

Emma Steen
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Emma Steen
Former writer, Time Out Tokyo
渋谷アトム
Photo: Kisa ToyoshimaPhoto taken in 2019
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ストリートアートは東京では珍しい存在だ。有名なアーティストによる芸術的な価値がある作品でも、発見されるとすぐに撤去されてしまう。2019年に日の出埠頭(ふとう)付近の防潮扉に出現した、バンクシー作ではないかと話題を呼んだネズミの作品は、すぐに扉が外されて公開された。ストリートにそのままアートが残りにくいことを示す好例だろう。

しかし、フランスのストリートアーティスト、インベーダー(Invader)による「鉄腕アトム」の壁画は、2014年に登場して以来、異例ともいえる長さで渋谷の街を守り続けてきた。

インベーダーは、ドットを用いたモザイクのような描き方で知られており、手塚治虫のアイコニックな「鉄腕アトム」をオマージュしたこの作品は、最近まで渋谷のタワーレコード近くのJR線路の高架下の壁で観ることができた。しかし残念なことに、この壁画は2022年6月初めに撤去されてしまったのだ。

J-CASTニュースの報道によると、管轄者である渋谷区「環境整備課きれいなまちづくり係」の担当者、壁画は17日未明に撤去されたと発表している。撤去の理由については明らかにしていないという。

渋谷アトム
Photo: Lim Chee Wah

これからは渋谷のトンネルを通るときに、見慣れたアトムにはもう会えなくなると思うと、悲しくなってしまう。しかし都内には、別の「鉄腕アトム」を含むインベーダーによる壁画がまだ数十点も残されている。こちらから、ぜひ確認してほしい。

原文はこちら

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