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春の京都を舞台にした「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2024」が、開催間近だ。伝統とイノベーションが融合したこの祭典は、京都の遺産と国際的な文化発信地としての役割を結びつけることを目的としている。
10カ国から13人のアーティストが集結し、
会期は2024年4月13日(土)〜5月12日(日)。今年は「SOURCE」をテーマに、生命や世界の源を探求するような展覧会を実施する。
ここでは、同写真展の見どころを紹介しよう。
今年は、それぞれがユニークな視点と語り口で「SOURCE」を探求する写真家たちが勢揃い。ケニア生まれ、イギリス育ちのジェームズ・モリソン(James Mollison)は、世界中の子どもたちの寝室を撮影するプロジェクト「Where Children Sleep(子どもたちが眠る場所)」を発表。子どもたちが置かれた複雑な状況を写真にすることによって、現代社会が抱える問題を提起する。
ジャイシング・ナゲシュワラン(Jaisingh Nageswaran)は、インドのタミル・ナードゥ州ヴァディパッティ村出身の写真家。独学で写真を学んだナゲシュワラの作品は、ジェンダーアイデンティティやカースト差別、インドの農村の物語に焦点を当てている。彼のプロジェクト「I Feel Like a Fish」は、ダリットのコミュニティーへの献身を示すもので、社会から疎外された人々の生活、闘争と忍耐が描かれている。
上海を拠点とするソン・タオ(宋涛)とジ・ウェイユィ(季炜煜)のアートユニット、バードヘッド(Birdhead)は、伝統的な写真技法やその実践の限界を試すことで、写真の本質に立ち返った。 彼らの初期の作品は、上海の急速な都市化の経過を記録したものが多いが、近年は、光と時間の関係を意識し創作を行い、表現と抽象の微妙なバランスを追求している。
クラウディア・アンドゥハル(Claudia Andujar)は、ブラジルのアマゾンに住むヤノマミ族の暮らしを記録し、その文化と権利の保護に取り組んできた。同展は彼女の作品を展示するだけでなく、ヤノマミ族の声とビジョンを伝え、彼らの世界観や政治観も紹介するプラットフォームとしての役割も果たす。
会場は、建仁寺などの寺院や新聞社ビルの地下室など、京都にあるユニークなヴェニュー全12カ所。有料会場と無料会場があり、有料会場の入場にはパスポート(3,000円〜、税込み)や単館チケット(600〜1200円)が必要になる。プログラムと各会場の詳細は公式ウェブサイトから確認してほしい。
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