[title]
ニューヨークの「ハドソン・ヤード」にディストピア的な巨大ガラス建造物はもういらない、と思っている人もいるだろう(頭に浮かんでいるのは、そう「ベッセル」だ)。しかし、不動産大手のRelated CompaniesとWynn Resortsは、まったくそう考えてはいないといえる。
彼らは最近、ハドソン・ヤードの第2期開発について、カジノ付きホテルなどのビルから成る120億ドル(約1兆8,040億円)規模の複合施設建設を中心としたプランを、ニューヨーク市の都市計画局へ提出したのだ。
新たな開発予定地は、ハドソン・ヤードのビル群のすぐ隣(30丁目から33丁目の間)。ニューヨーク州都市交通局(MTA)が所有する「West Side Yard」と呼ばれる広大な屋外スペースで、現在は30本もの線路が敷かれている。
同プランにはカジノ付きホテルのほか、1500戸の集合住宅、オフィススペース、公立学校も含まれる。Related Companiesのコーポレートコミュニケーション担当エグゼクティブバイスプレジデントであるジョン・ワインスタインは、地元不動産メディアのNew York YIMBYに次のように語った。
「州政府で(複数の組織による)並行プロセスが進む中で、数千の雇用、莫大(ばくだい)な収入と地域社会への利益、新しい公園、手頃な価格の住宅、学校などを提供する私たちの計画案の全容を発表することを楽しみにしています」
開発推進派の同メディアによると、提案されているデザインの一つは、5階建てのラスベガススタイルのカジノが入り、1750のホテル客室、会議センター、小売スペースを併設する80階建ての超高層ビルと集合住宅がメインのビル、学校を併設するオフィスビルの間にオープンな公共スペースを設けるというもの。また、カジノを含まない代替案としては、5棟のビルに住宅、オフィス、学校を配置したプランも発表されている。
地元メディアのGothamistによると、ニューヨークの賭博委員会は3つのカジノライセンスしか許可していない。ハドソン・ヤードの新開発のほか、国連ビル近くやタイムズスクエアなど、複数の有力な開発プロジェクトがその取得を争うことになる。ハドソン・ヤードの第2期開発の着工時期については今のところ未定だが、カジノ建設を含め、どう決着するのか見守りたい。
関連記事
『A Las Vegas-style casino could open in a new Hudson Yards skyscraper(原文)』
『ニューヨークの日本食の祭典「JAPAN Fes」が今年も開催』
『D・リンチの世界に没入? パリの人気クラブがニューヨークに上陸』
『88Risingによるアジア系音楽フェスがニューヨークで開催』
『高層複合ビル3棟が誕生、再開発で生まれ変わる池袋駅の西口地区』
東京の最新情報をタイムアウト東京のメールマガジンでチェックしよう。登録はこちら