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隈研吾も参加、ハンガリー大使館発案のルービックキューブオークションが開催

書家の紫舟やメガハウスの世界最小作品が「丸ビル」に登場

編集:
Genya Aoki
テキスト::
Runa Akahoshi
Rubik's Cube charity auction
Photo: Runa Akahoshi「Box To Rubik」と隈研吾
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2023年5月27日(土)、「丸ビル」7階の「丸ビルホール」で、駐日ハンガリー大使館の発案によるチャリティーオークション「Rubik's Cube charity auction」が開催。建築家の隈研吾をはじめ、立体パズル「ルービックキューブ」にインスパイアされた日本人アーティストによる唯一無二の5作品が出品される。

同オークションは、2020年に駐日ハンガリー大使館と日本の玩具やフィギュアなどの開発・製造・販売を行っているメガハウスが共同で立ち上げた「Inspired by the Rubik's Cube」プロジェクトに端を発する。このプロジェクトは、ハンガリー発祥であるルービックキューブの日本発売40周年を記念して、ルービックキューブをモチーフにした作品を紹介するというもの。隈研吾によるルービックキューブ形の可動する回転式家具や、世界最小のルービックキューブなどが制作され、耳目を集めた。

そんな同プロジェクトで制作された中から5作品を、今回はシンワオークションの協力のもと、それぞれの作家がチャリティーオークションという形で出品する。一体どんな作品たちなのか。ここでは、5月19日に駐日ハンガリー大使館で先行展示されたものを紹介しよう。

立方体を平面で表現

Rubik's Cube charity auction
Photo: Runa Akahoshi「ルービックキューブ」と紫舟

外務省「APEC Japan 2010」や大河ドラマ「龍馬伝」の題字など数多くの書を手がけた書家の紫舟の作品「ルービックキューブ」は、今までの作風を覆す、現代アートだ。紫舟は「キューブの面白さは、立方体を複雑にどんどん変化させていくことだと思います。立体だったはずのキューブを、あえてほぼ平面に置き換えた作品です」と話す。

書道の枠にとらわれず、伝統文化を新しい斬り口で再構築した書を生み出す、紫舟ならではの作品だ。

建築家が作るルービックキューブ

Rubik's Cube charity auction
Photo: Runa Akahoshi「Box To Rubik」と隈研吾

「国立競技場」などを手がけ、国内外で活躍する建築家の隈研吾は「Box To Rubik」を発表。
木材を用いた高さ120センチメートルのルービックキューブ形をした回転式家具だ。6面のキューブ一つ一つが開くようになっており、収納もできる。

隈は「ルービックキューブを発明したハンガリー人のエルノー・ルービックは、建築家なんです。なので、リスペクトの意を込めて制作しました」とルービックキューブへの思いを語った。

Rubik's Cube charity auction
Photo: Runa Akahoshi「極小ルービックキューブ」

メガハウスからは、「極小ルービックキューブ」が出品される。ハンガリーの国章が刻印された特別バージョンで、一辺の大きさはなんと0.99センチメートル。重さも約2グラムほどと、世界最小の作品だ。

Rubik's Cube charity auction
Photo: Runa Akahoshi「折り紙ルービックキューブ」

そのほか、折り紙アーティストの中島讓が作る、世界で唯一の実際に回せる紙のルービックキューブと、陶芸家の大樋年雄がルービックキューブに着想を得て作成した器が発表される。

Rubik's Cube charity auction
Photo: Runa Akahoshiパラノビチ・ノルバート大使(左)、隈研吾(右)

パラノビチ・ノルバート駐日ハンガリー特命全権大使は「ハンガリーの創造性を象徴するルービックキューブが1980年に日本で発売され、今では世界で最も売れている玩具になっています。ルービックキューブが生まれていなければ、この5つの作品は生まれていない。まさに一期一会だと思います」と、日本とルービックキューブの出合いについて話した。

世界に誇るハンガリーの創造性の結晶と日本の芸術家がコラボレーションした、世界に一つだけの作品をチェックしてみてほしい。

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