ニュース

高円寺のコクテイル書房が大幅拡張、「本の長屋プロジェクト」を始動

3月22日まで支援募る、リターンには「人間失格」初版本や「文学カレー」など

編集:
Genya Aoki
テキスト::
Runa Akahoshi
鈴木さや香
画像提供:鈴木さや香
広告

高円寺の古本酒場「コクテイル書房」を営む狩野俊が、大正~昭和初期に建てられた古民家を改装し、「本の長屋」をオープンするプロジェクト「高円寺にある築100年の古民家で『本の長屋』をつくりたい」をスタートした。コクテイル書房は古本屋と居酒屋が合わさった店舗。文学作品や作家からインスピレーションを得て創作したフードやドリンクなどを提供している。本がぎっしりと並べられた古民家で、読書をしながら食事や酒を楽しめる高円寺の名物店の一つだ。

鈴木さや香
画像提供:鈴木さや香店主の狩野俊

同プロジェクトの始まりは、2022年春に同店の2階で実施した読書会。Twitterで参加者を募集したが想像以上に人が集まり、「小林秀雄を読む読書会」「書評を書く読書会」「海外文学を読む読書会」などざまざまな会が誕生し、多様な人が集い語り合う楽しい場になっていったという。この出来事から、「みんなが安心してコミュニケーションを取れる場所」が大事なのだと狩野は考え、同プロジェクトが始まった。

鈴木さや香
画像提供:鈴木さや香

コクテイル書房と、同店の右端に位置する空き家を合わせて、本の長屋となる。空き家だった古民家は、柱と梁は残して修繕。コクテイル書房と似たような空間になる予定だ。本の長屋の1階にはさまざまな「箱店主」の本が並ぶ「共有書店」が作られ、2階では読書会や作家のトークショーなどの本にまつわるイベントが開催される。

鈴木さや香
画像提供:鈴木さや香

同プロジェクトでは、2,000円から支援を募っている。リターンには、コクテイル書房の「文学カレー」や期間限定の箱店主体験、太宰治の代表作「人間失格」初版本のプレゼントなど、全12種類が用意されている。

狩野俊
画像提供:狩野俊コクテイル書房

また、本の長屋の運営をする管理部や広報部、美術部など5つの部活動が設けられ、参加もできる。店づくりに携わりたい人は、併せてチェックしてほしい。2023年3月に工事が始まり、4月に本の長屋がオープンする予定だ。本を通して多様な人々の新たなコミュニケーション拠点となる、同店の誕生を応援しよう。

関連記事

高円寺にある築100年の古民家で「本の長屋」をつくりたい

東京、図書館カフェ5選

自然と触れながらアートを楽しめる「クルックフィールズ」に地中図書館がオープン

隈研吾建築のアロマ体験施設「AEAJグリーンテラス」が原宿に登場

世田谷代田に商店街の活気を取り戻す「ナカハラソウ」が誕生

東京の最新情報をタイムアウト東京のメールマガジンでチェックしよう。登録はこちら

最新ニュース

    広告