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この数カ月間、我々はようやく元気になれる大きな理由を手にしたといえるだろう。イギリスやアメリカをはじめとする世界各国で、高齢者やエッセンシャルワーカー、基礎疾患のある人たちへのワクチン接種がようやく開始。完全ではないかもしれないが、もうすぐ普通の状態に戻れる可能性が出てきたのだ。
世界のより多くの人々がワクチン接種を受けるようになったことで、何カ月も閉じこもっていた屋内から抜け出して、再び世界を探索したいと思っている人も多いだろう。
国民に海外旅行の自粛を求める、あるいは完全に禁止する国がいまだに多い一方、うれしいことに、観光業に依存している国々ではワクチン接種拡大を機に、国境を再開放したり、そのほかの旅行制限を緩和したりする動きが活発化している。
これまで実施されてきた陰性証明の提示や隔離の代わりとして、ワクチン接種証明を認めている国もすでにいくつかある。そうした例、つまりワクチン接種済みであれば、比較的簡単に訪れることができる主な国を見てみよう。
ベリーズ
中央アメリカのカリブ海に面した国、ベリーズでは2021年3月中旬から、ワクチン接種をした旅行者へ陰性証明の提示を免除している。到着の2週間前に2回分のワクチン接種を終えている必要がある。
グアテマラ
ベリーズのその西側に隣接しているグアテマラでは2月下旬から、ワクチン接種済の旅行者に対する陰性証明の提示や隔離といった制限を撤廃。ベリーズと同様に、到着の2週間前に2回分のワクチン接種を終えている必要がある。
ギリシャ
5月14日(金)から、海外からの観光客受け入れを再開する方針を発表している。ワクチンを接種済み、抗体を持っている、または検査結果で陰性であることで、隔離が免除される見込み。
ポーランド
一部の国からの旅行者に対して、ワクチン接種済みであれば、これまで必要だった10日間の隔離が免除される。対象国は日本、欧州連合(EU)諸国など。
エストニア
バルト三国の一つ、エストニアでは、ワクチン接種済みである、もしくは6カ月以内に感染歴がある旅行者は、10日の自主隔離が免除される。
アイスランド
アイスランドは、3月18日からワクチン接種済み、感染歴のある海外からの観光客に対して、それまで厳しく求めてきた検査や隔離条件を免除。制限なしに入国できるようにした。
そのほかの国
ほかのいくつかの国も上記の国々と同様の動きを検討しているが、正式発表はされていない。例えば、タイにおいては観光大臣は、7月からワクチン接種を受けた全ての観光客に国境を開放することを示唆。シンガポールも、接種を受けた人の渡航制限を緩和することを検討していると述べている。
今のところ、世界で広く受け入れられている「ワクチンパスポート」がないため、ワクチン接種済みの観光客を受け入れる国の対応はまちまちだ。今後対応していく国でも、どのワクチンが認められるのか、何がワクチン接種の証明になるのかなど、不確定要素は多くある。そのため、ワクチン接種を受けられるようになった際には、接種時に受け取った書類をしっかりと保管しておくべきだろう。それが2021年の後半、ビーチに行けるか、行けないかの分かれ目になるかもしれない。
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