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2023年10月1日(日)、歌舞伎町から日本文化を発信する商業ビル「ハナミチ東京 歌舞伎町」がオープン。地下1階、地上4階建てで、 新宿区役所の真裏に位置する。同施設のコンセプトは「日本の歴史や伝統を、一つの建物に」。施設全体が「和」をテーマにしており、江戸の衣・食・劇を同ビルで網羅できるのが特徴だ。
新宿の新たなランドマークを一足先に体験してきたので、注目のテナントを3つ紹介する。ぜひ、訪れる際の参考にしてほしい。
祝、移転オープン「珈琲⻄武 本店」
2階には、1964年に創業した新宿を代表する純喫茶の名店「珈琲⻄武 本店」が新宿3丁目から移転オープン。赤色を基調としたシックでレトロな店内を天井や壁のステンドグラスが彩る。
時代を感じるソファー、照明、ポスターなどの装飾品は元の店から移設されており、ノスタルジックな空間だ。客席は250席から110席に縮小してはいるが、ビジネスパーソンから学生まで幅広く愛されていた本店の雰囲気は色濃く残っている。
メニューも、1番人気の「新宿特製オムライス」(1,100円、以下全て税込み)やインパクト抜群の「自家製プリン・ア・ラ・モード」(1,400円)などを変わらず味わえる。
同店でのみ提供される限定の新商品も見逃せない。「珈琲西武 幕の内弁当」(1,800円)は、オムライスとナポリタン、生姜焼き、デミグラスハンバーグ、あんバターホットサンドが入っており、純喫茶の人気メニューを詰め合わせた夢のような一品だ。
「あんバターホットサンド」(ドリンク付き、1,430円)も同店限定品。あんこと白玉がたっぷりと挟まった香ばしいサンドイッチで、付け合わせの生クリームが乗ったバニラアイスクリームもうれしい。どちらの限定メニューも、ビルのテーマである「和」を意識し、「弁当」や「あんこ」という日本らしい要素を取り入れて開発された。
昭和モチーフを継承し、再出発を果たした珈琲⻄武 本店に訪れよう。
江戸、大正、昭和レトロまで和を詰め込んだレンタル衣装店「きぬも」
同じく2階には、1932年創業、横浜の老舗呉服店「あさひや」が展開するレンタル衣装の新業態「きぬも」が入居。「和モダン」をテーマに、気軽に身につけられる着物から舞台衣装、和レトロ風衣装など、さまざまなジャンルの装いを借りることができる。
入店すると、歌舞伎町をテーマとしたオリジナル着物や半纏(はんてん)を着用した店員が出迎え衣装選びから着付け、ヘアセットまでサポートしてくれる。バッグや草履なども全てレンタルできるため、手ぶらで訪れても楽しめるだろう。
レンタルプランのコースは6種あり、料金は5,000円から。大正ロマンな着物で珈琲⻄武 本店に行ったり、花魁(おいらん)衣装で歌舞伎町の街に繰り出してみるのもいいだろう。
新世代の大衆演劇場「歌舞伎町劇場」
地下1階には、山手線内唯一の大衆劇場となる「歌舞伎町劇場」がある。154人を収容できる劇場内には、花道やせりなど本格的な舞台設備に加え、7×3メートルの大型LEDビジョンが常設。「気軽に楽しむ伝統芸能」をテーマに、江戸情緒あふれる芝居や華やかな和装の舞踊ショーなど、最新技術を駆使した次世代型大衆演劇を毎日日替わりで上演する。
大衆演劇は、日本の演劇におけるジャンルの一つ。江戸から続く庶民の娯楽で、喜劇、人情芝居、剣劇、ラブロマンスといった娯楽性を重視した演劇やショーのことだ。派手な演出で役者たちが会場全体を盛り上げる。
また日舞や落語など、大衆演劇以外のイベントも開催予定。昨今はなかなか伝統芸能に触れる機会は少ないと思うが、同劇場で気軽に楽しんでみてほしい。
同施設にはほかにも、江戸の食を揃えたフードコート「食のHANAMICHI内藤新宿」と、新宿のど真ん中でバーベキューができる「BBQてらす御来光」、城内をイメージしたきらびやかなレストラン「食のHANAMICHIはなれ」が11月1日(水)にオープンする予定だ。同施設に訪れ、食や着物、演劇など、日本の古き良き文化や歴史を体験してみよう。
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