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中東料理の中でも最も洗練された料理といわれているレバノン料理を提供する店が、浜松町にあるビブロス レバニーズ レストランだ。2021年5月10日にレバノン料理と菓子のテイクアウト専門店としてオープンするやいなや、瞬く間に中東グルメフーディーたちの話題をさらった。そんな同店が改装し、2022年1月からイートインを開始した。
オーナーシェフとして腕を振るうのは、レバノン出身のナジー・アメタ(Nazih Ameta)。彼は以前はサウジアラビア、イラク、オマーン、エジプトなどの中東の国々の大使館でシェフを務めた人物だ。浜松町という場所に店を構えたのも、近くに各国の大使館が多いからだという。
イートインを導入した理由について「客からの要望が多く、特に休日を使って遠方から来てくれる客から店内でゆったり過ごしたいという強いリクエストがあったため」とアメタは話す。
また、「レバノン料理はほかの中東料理と比べると甘さが控えめで、日本人の口に合いやすい」と教えてくれた。ここでは、いくつかのおすすめメニューを紹介しよう。6種類あるランチセットメニューの中でも、シェフおすすめは『EXTRA plate』(1,750円)だ。
このメニューは人気のレバノン料理を6種類盛り合わせた「いいとこ取り」をしたメニューといえる。中東料理の定番である『ヒヨコ豆と胡麻のペーストのフムス』はクリーミーでリッチな味わいでゴマがアクセント。『ナスとヨーグルトのペーストのムッタバル』は、はほど良いさっぱり感を演出してくれる。
ヒヨコ豆のミニコロッケである『ファラフェル』の、外側がサクサクで中はしっとりした味わいもたまらない。『ラップ式チキンシャワルマ』は、ソースの甘さと辛さのバランスが絶妙で癖になる。このほか、オリーブオイル、ニンジン、ウォルナットが入ったサラダとヘルシーなトマト味のオクラの炒めものがセットになっている。さらに、ランチセットにはスープ、アラビアパン、日本茶またはアラビアンティーが付くのもうれしい。
ヒヨコ豆を使ったスープがはまろやかな優しい味わいで、胃袋が喜んでいるのを感じるだろう。アラビパンはふっくらと焼き上がっていて、ほのかに甘い。中にペーストなどを挟んで味わうと生地のおいしさとダブルで楽しめる。どの料理も上品で味わい深く、各国の大使が舌鼓を打つのもうなずける。
腹に余裕があれば、デザートには『ピスタチオケーキ』(500円)を注文しよう。大使の接待などでも必ずオーダーされる大人気のケーキで、見た目よりも上品で、甘さ控えめの逸品である。取材時は、ミントの爽やかな香りが楽しめるアラビアンティーとともに味わった。
ほかにも『デーツケーキ』(600円)や、パスタを細くしたような麺にクリームを絡め、焼き上がりにシロップをたっぷりかけて、ピスタチオをまぶした『クナーファ』(1,300円)など、中東で親しまれているスイーツも取りそろえる。テイクアウトは引き続き行なっているので、そちらも利用してみてほしい。
アラビア風の内装に中東音楽が流れる店内は、客の半分が外国人ということもあり、東京にいながら異国情緒たっぷりの空間だ。シェフが腕によりをかけて作る本格的なレバノン料理を堪能しながら、ゆったりと贅沢な時間を過ごしてみては。
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