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今、ニューヨークのガーメント地区には、折り紙にインスプレーションを得た巨大な彫刻が置かれ、子どもの頃に見たような空想的な情景をもたらしている。
これらは『Hacer: Transformations』というインスタレーション展示の作品。ブロードウェイ沿いにダークターコイズ色のコヨーテ、マゼンタ色のゾウ、緑色のクマの子といった「7匹」の動物が並べられている。
この展示はニューヨーク市交通局のアートプログラムである『Arterventions』のサポートを受けて、『Garment District Art on the Plazas』のプロジェクトの一環として実現した。
ガーメント地区アライアンスの会長、バーバラ・A・ブレアは「秋に向けて、この地区が仕事帰りの人、旅行中の人、通りすがりの人など、全ての訪問者を歓迎し、楽しめる空間になることを望んでいます。この超大型の彫刻がみんなを笑顔にしてくれることでしょう。ぜひこの場所に来て、これらの折り紙にインスパイアされら作品からお気に入りを見つけ、一緒に写真を撮ってみてください」と語っている。
作品を制作したのは、スペイン語で「作る」を意味する名前を持つ、カリフォルニアのアーティスト、アセール(Hacer)。彼は折り紙にヒントを得て、大胆でソリッドな色を使った、大規模な造形物を制作する彫刻家として活動している。作品に用いられる素材はパウダーコーティングされたスチールで、例えば今回の展示中最大となるコヨーテをモチーフにした作品の場合、14フィート(約4.3メートル)もの長さになる。
ガーメント地区アライアンスによると、彼はつらい幼少期を経験。現在は「見る人における、今のその人と子ども時代との関係について、ダイナミックな反応を引き出すこと」を目指しており、彼自身がそうであったように「そうしたインタラクションによって、全てが新たに始まると信じて活動している」という。
これまで西海岸で活動してきたアセールは、東海岸でも展示活動を始めており、ニューヨークでの大規模な個展は今回が初めて。ニューヨークで彼の作品を扱うFremin Galleryのオーナー、エマニュエル・フレミンは次のように述べている。
「奇抜な作品がニューヨーカーや観光客のためにブロードウェイを変貌させる、『Hacer.Transformations』を発表できることをうれしく思います。新型コロナウイルス関連の規制が1年以上続いた後、アセール作品が屋外で展示されることで、ニューヨークの中心に明るさと楽観性がもたらされることでしょう」
『Hacer: Transformations』の展示場所は、ブロードウェイの36丁目と39丁目間の広場。2021年11月23日(火)まで楽しめる。
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