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デジタルノマドビザを導入する国のリストは増え続けているが、これらのビザは母国の仕事を続ける人にのみ有効だ。では、外国で仕事の新たな機会を探している場合は、どうすればいいのだろう。
もしあなたがその状況にあるのであれば、ドイツに目を向けるといいかもしれない。同国では、より多くの若くスキルのある労働者に来てもらい、労働力不足を補うため「チャンスカード(Chancenkarte)」という制度を立ち上げる。
ドイツでは、さまざまな産業、特にエンジニアリング、IT、ヘルスケア分野での欠員が顕著。新たに必要とされる技能労働者は、年間約40万人にも及ぶという。そこで「非」欧州連合(EU)加盟国の労働者を呼び込もうと、2024年6月1日(土)からこの制度がスタートするのだ。
チャンスカードは一時ビザのような機能を持ち、保持者は自分に合った仕事を探すためドイツに1年間滞在することが許可される。滞在中は、週20時間までのパートタイムの仕事に就くことができ、最長2週間の職業体験も可能だ。さらにフルタイムの仕事に移行したい場合は、長期滞在を申請することができるという。なかなか良い制度ではないだろうか。
もちろん、いくつかの条件がある。申請者は英語かドイツ語のいずれかを話す能力が求められ、希望する職務に関連する2年以上の職業訓練または大学の学位を持っていなければならない。また、1万2,000ユーロ(約203万円)以上の滞在資金がある、もしくは収入があることの証明も求められる。
さらに、申請者は少なくとも7つの「ポイント」を獲得する必要がある。このポイントはさまざまな項目の基準をクリアすることで、獲得できる。
例えば、40歳未満であることや、人手不足の職業に就いていることで1ポイント、35歳未満であることやドイツ語のB1資格を持っていることで2ポイント。過去7年以内に働く分野で5年間の職業経験があれば3ポイント、ドイツで認定された専門資格を保持しているか、エンジニア、教師、看護師などの専門職の資格を取得を持っている場合は4ポイントが得られる。
転居を考えている人で、EU加盟国市民でなく、ドイツでの生活を希望しているのではれな、この制度を利用するといいかもしれない。チャンスカードについての詳細は、公式ウェブサイトで確認できる。
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