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ドイツ政府は2023年4月12日、娯楽用大麻の栽培と消費に関する規則を緩和する計画を発表した。
新しい大麻政策では、21歳以上の人が非営利の会員制クラブで1日25グラムまで、1カ月に50グラムまでという制限の下、大麻を合法的に入手できるようになる。また、18歳以上21歳未満の人も、1カ月に30グラムまであれば入手可能だ(1日の制限は21歳以上と同様)。ただし、クラブの敷地内で大麻を使うことはできない。
また、大人が自宅で娯楽用大麻を栽培することも非犯罪化され、雌花3株までの自家栽培が許可される。
政策の第2段階では、試験プログラムの一環として5年間の期限付きで、ドイツ国内の多くの都市や自治体において、アメリカやカナダで見られるような専門店での娯楽用大麻販売が認められる見込みだという。
ドイツ政府はこの大麻に関する取り組みを、闇市場活動や組織犯罪を削減するのに有効であるとの観点から進めている。また、新政策では国内における大麻の(価格よりも)品質の規制に主眼を置くため、その下に誕生する新たな大麻マーケットは、ヨーロッパで最も自由でありながら、最も厳しく規制されたものになるであろうと述べている。
ヨーロッパで「合法的」に大麻を吸える場所は、数えるほどしかない。マルタは近年、大麻の娯楽的使用を解禁。欧州連合(EU)加盟国で初めて、単なる非犯罪化するのではなく、積極的に合法化した。
ヨーロッパのほかの地域では、娯楽用大麻の完全な合法化よりも、非合法化の方がはるかに一般的だ。現在オーストリア、ベルギー、クロアチア、エストニア、イタリア、ルクセンブルク、ポルトガル、スロベニア、スペインで、個人の娯楽目的による大麻の一定量の所持が非犯罪化されている。
大麻の「ホットスポット」として有名なオランダでは、5グラムまでの所持を非合法としているが、厳密には大麻の販売と消費のみを容認しているのみ。アムステルダム市が観光客のコーヒーショップへの立ち入り、赤線地帯での大麻の使用禁止を計画していることに象徴されるように、同国の大麻に関する扱いは、むしろ厳しくなっているといえるだろう。
ドイツ農業大臣であるジェム・オズデミルによると、同国での娯楽用大麻の合法化は、2023年末までには実施される見込みだという。
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