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ジョージア・オキーフのドローイングに焦点を当てた初めての展覧会「Georgia O’Keeffe: To See Takes Time」が、2023年4月9日(日)からニューヨーク近代美術館(MoMA)で開催されることになった。この展覧会では、オキーフが木炭、水彩、パステル、黒鉛などさまざまな素材を用いて40年以上かけて制作された120点以上の作品を展示する。
その中の一つ「No.8 - Special (Drawing No. 8)」について、公式プレスリリースは「この作品は、作家の数十年にわたるキャリアを通じて繰り返されるらせん状の構図を特徴としています」と説明。オキーフは、この作品の成功を信じて「スペシャル」と名付けている。
1959年に制作された「Drawing X」も展示される予定だ。この作品は、オキーフが3カ月間の世界一周旅行をした年に制作されたもの。「飛行機から見た風景にインスピレーションを受けた」という。
オキーフが紙の上に描いたこれらの作品は、「見ることには時間がかかる 」という彼女の信念を完璧に表現したものといえるだろう。MoMAのアソシエイトキュレーター、サマンサ・フリードマンは公式声明で次のように述べている。「彼女は、自分自身のビジョンをつかむにはゆっくりとした時間が必要であることを認識していました。逆に、彼女のドローイングは、私たちに時間をかけて作品を見ることを促しているのです」
MoMAでは1946年に、同館にとって初の女性アーティストの回顧展となった「Georgia O'Keeffe」を開催している。今回の「Georgia O’Keeffe: To See Takes Time」は、それ以来のオキーフ展となる。
1986年に98歳で他界する前から美術界の寵児(ちょうじ)だったオキーフ。1925年から1929年にかけて、夫のアルフレッド・スティーグリッツとともにシェルトン・ホテル(レキシントンアベニューと49丁目の角にあり、後にニューヨーク・マリオット・イーストとなったが、今は閉鎖)の30階にあったアパートの部屋に住んだ。ちょうど街中に高層ビルが建ち並び始めた頃で、部屋からはそんな街の景色が一望できたという。その頃のマンハッタンの高層ビル群を描いた作品シリーズで、オキーフはニューヨークで多くのファンを獲得している。
「Georgia O’Keeffe: To See Takes Time」は、MoMA3階南側ギャラリーで8月12日(土)まで開催される。
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