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フランス領ポリネシアが観光客の上限を制限する方針を発表

タヒチに行きづらくなる? 地域文化と自然維持を目的に

Ed Cunningham
テキスト:
Ed Cunningham
翻訳::
Time Out Tokyo Editors
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夢のような楽園、フランス領ポリネシアへの一生に一度の旅を考えたことはあるだろうか。しかし、もう間もなくその旅の選択が難しくなるかもしれない。太平洋に浮かぶこの地域の島々を訪れる外国人観光客の数に、上限を設ける方針を明らかにしたのだ。

これはフランス領ポリネシアの持続可能な発展のために、数を減らしながらも「質の高い」観光客を呼び込もうとする計画「Fāri'ira'a Manihini 2027」の一環。同計画の目的はオーバーツーリズムに対抗し、地域文化と自然の美しさを維持することだ。

タヒチ観光局の(CEO)であるジャン=マーク・モスランは2022年11月上旬、ニュージーランドのラジオに対し、「(フランス領ポリネシアの年間観光客数は)30万人を超えないことが望ましい」と発言。これは、住民1人につき外国人旅行者1人とほぼ同等の数だ。

この地域のオーバーツーリズム対策はそれだけではない。地元政府は地場のクルーズ会社を通じて、700人以下の船で到着する旅行者を優先すると宣言しているのだ。これには、事実上巨大なクルーズ船は歓迎されない可能性があることを示している。

2019年のフランス領ポリネシアへの観光客は、過去最高の約30万人だった。つまり、新しい上限はオーバーツーリズムに真っ向勝負するためのものではない。むしろ、島々が人気になり過ぎるのを食い止めるための先制措置といえる。

121の島と環礁から成るフランス領ポリネシアは、タヒチやボラボラといった旅行先が人気。ハネムーンに人気のスポットもいくつもあり、ハイキング、シュノーケリング、水上バンガローなど、あらゆる遊びが楽しめる。

フランス人旅行者を「外国人観光客」とするのか、など上限を維持するための運用方法は未定だ。ただ、旅行者にとっては不便なことかもしれないが、フランス領ポリネシアが持続可能な観光を目指すことは、最終的には良いことであるのは間違いない。地域の自然美や文化が守られ、経済が健全に保たれれば、地元の人々にもメリットがある。そしてまた、長期的にはトップクラスの旅行先になるという恩恵もあるだろう。

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