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ロシアのウクライナ侵攻を受け、世界各国は国家規模や自国にとっての重要度に関係なく、ロシアの大統領であるウラジーミル・プーチンに対抗する方法を見いだしている。
厳しい経済制裁から挑発的なメッセージまで、大小さまざまな国がプーチンへの反対を明確にし、あらゆる手段でウクライナとの連帯を表明しているのだ。
そしてバルカン半島の国、アルバニアもその動きに加わった。2022年3月7日、首都ティラナの市議会が、ロシアのほか、ウクライナ、セルビア、コソボの大使館が並ぶ通りの大部分を「Rruga Ukraina e Lirë」(Free Ukraine Street、自由ウクライナ通り)と改名することを全会一致で承認した。
ティラナ市長のエリオン・ヴェリアジによると、市はウクライナへの支援を示すとともに、「この通りで働き、暮らし、宛先に『Free Ukraine』と書かれた郵便物を受け取らなければならない」ロシア大使館員の士気を下げたいのだという。
こうしたことには実際の政治的影響力はほとんどなく、プーチンの心を変えることは難しいだろう。しかし、彼を少しイラつかせることぐらいはできるかもしれない。アルバニアのような小さな国でも、ウクライナの人々への支持を表明し、プーチンの侵略を非難しているということが重要といえる。
実際アルバニアは、もっと踏み込んでいる。同国は、欧州連合(EU)には加盟していない(現在申請中)が、ロシアの金融、エネルギー、運輸、技術産業に重点を置き、EUと同様の制裁を実行中だ。
通り名の変更でロシアの侵略を糾弾しようとしている都市は、ティラナのほかにもある。反プーチンの意思表示がさまざまな方法で行われているリトアニアの首都、ビリニュスでは、ロシア大使館がある通りが「Ukrainian Heroes Street」(ウクライナの英雄通り)と改名された。ラトビアのリガも同様の同じような通りを「Independent Ukraine Street」(独立ウクライナ通り)と名付けている。
アルバニアの大胆さは、経済的、軍事的大国でなくても、より大きな侵略者に立ち向かうことができることを示すものであり、我々の手本となるものだろう。
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