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ヨーロッパの各都市のスカイラインでは、パリのエッフェル塔やロンドンのビッグベンのような歴史的建造物がシンボルになることがあるが、一緒に超近代的な超高層ビルが立ち並んでいることも珍しくない。イギリリスのExpress紙によると、ヨーロッパで建設された超高層ビルの実に66%はロンドン、パリ、イスタンブール、モスクワ、フランクフルトのわずか5都市にあるそうだ。
その中で最も超高層ビルが少ないフランクフルトが今、「建築ルネサンス」というべき状況にある。ドイツのハブであるこの都市では、なんと「50棟」もの超高層ビルが建設される予定だという。
新しい超高層ビルの数々には、今年完成予定の4つのタワーから成る8億5,600万ポンド(約296億円)の開発費で建設される「FOUR Frankfurt」が含まれる。これらのタワーは内部からの眺望を最大限に生かすため、全て互いに背を向けるように設計されている。最も高いタワーは高さ233メートルでオフィス、集合住宅、ホテル、ショップ、レストランが複合的に入居する。
また、完成後はドイツで最も高いビルとなる、高さ288メートルの「Millennium Tower」の着工が、2025年に予定されている。
フランクフルトには、ドイツの高層ビルの95%が集まる。その理由は、「グリーンベルト」に囲まれているから。つまり、新たな開発は「上」へ行く道しかないのだ。ただ、なぜこれほどまでに建設が進んでいるのだろうか?
その理由は、ロンドンから金融機関を誘致しようとする「ブレグジット」による建設ブームにある。フランクフルトにはすでに世界最大級の中央銀行が2行(ドイツ連邦銀行と欧州中央銀行)があり、イギリスが欧州連合(EU)を離脱して以来、大手企業40社がフランクフルトに移転している。
香港のニュースサイトBNNによれば、こうした開発では文化、住居、商業スペースの境界線を曖昧にすることで、街のさまざまなゾーンを融合させようという努力が明らかになされているという。フランクフルトが単なる巨大な金融街へと変貌を遂げる心配はなさそうだ。
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