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Netflix作品「今際の国のアリス」について知らなかった5のこと

スクランブル交差点はセットで撮影された? 作品の豆知識を紹介

Emma Steen
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Emma Steen
Former writer, Time Out Tokyo
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2020年12月に配信を開始して間も無く大ヒットを呼んでいる、Netflix日本オリジナルドラマシリーズ今際の国のアリス。人気俳優の山﨑賢人と土屋太鳳によるダブル主演で、監督は『GANTZ』や『キングダム』など漫画原作の実写映画化で定評のある佐藤信介が務めた。

麻生羽呂の原作を実写化した作品で、現在公開されているのは全8話。ディストピアの東京「今際の国」を舞台に、命を懸けたゲームに挑むという話だ。

Alice in Borderland
Photo: © Haro Aso, Shogakukan/ROBOT

漫画の実写化というと、どうしても残念な作品になってしまうというイメージがあるが、本作は細部までの研ぎ澄まされた演出により、例外的な作品に仕上がっている。ここでは、シリーズの制作過程で起こった驚くべき事実を紹介しよう。

Alice in Borderland
Photo: © Haro Aso,Shogakukan / ROBOT

1. 原作者の麻生羽呂が主人公のキャラクターは自分自身をベースにしていると語っている

Netflixが公開した制作ノートの中で、麻生は「20歳前後の自分を振り返り、その時の自分の方向性のなさを踏まえて、主人公の有栖を作った」と語っている。

Alice in Borderland
Photo: © Haro Aso,Shogakukan / ROBOT

2. スクランブル交差点のシーン(第1話)は渋谷で撮影されていない

第1話を観た人は、実際の場所で撮影されていないような違和感を映像から感じ取ったかもしれない。実はこのシーン、栃木で撮影された。渋谷を忠実に再現した「足利スクランブルシティスタジオ」で行われ、CGを当て込んでいる。スクランブル交差点付近を象徴する建物はもちろん、交差点に設置されている信号は、実在する渋谷の信号と同じタイミングで変わるという徹底ぶりだ。

また台本では、有栖たちは渋谷駅の向かいにあるスターバックスの前に集合することになっていたが、ガラスに反射してしまうと大変なことになると判断し、交差点の反対側に変更されている。

Alice in Borderland
Photo: © Haro Aso,Shogakukan / ROBOT

3. 有栖たちが交差点から渋谷駅のトイレに駆け込むシーンは一発撮り

このシーンは一発撮りのため、公衆トイレや切符売り場など、4分間のシーンに登場する全てのものを再現する必要があった。スクランブル交差点とその周辺のディテールは、ポストプロダクションでCGIを使用して埋めているのだが、その中には踏切の向こうに見える東急ビルの影も含まれている。

Alice in Borderland
Photo: © Haro Aso,Shogakukan / ROBOT

4. 第5話に登場する「トラ」には見覚えがある?

トラの制作は、日本、シンガポール、アメリカ、インドのスタジオが参加した国際的な取り組みだった。映画『ライフ・オブ・パイ』でアカデミー賞を受賞したオランダのアニメーション監督、エリック・ヤン・デ・ボアがプロジェクトの監修を担当した。

Alice in Borderland
Photo: © Haro Aso,Shogakukan / ROBOT

5. 第4話に登場する黒ヒョウは、デジタル・フロンティアの視覚効果チームが現地で制作

第4話に登場する黒ヒョウは、デジタル・フロンティアの視覚効果チームが現地で制作したもので、調査の一環として動物園へ行き、黒ヒョウの動きや毛皮の細部を観察して作られた。

シーズン1の公開と同時期にシーズン2の製作が決定したと発表があったが、公開日はまだ不明だ。監督の佐藤は「シーズン1の成功を受け期待されているが、その想像をはるかに上回る世界を描きたい」とコメントしている。率直に言って、この不気味なディストピアの中で、次にどんな東京の象徴的な場所を再現するのかも楽しみだ。

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