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東急線渋谷駅ヒカリエ改札口周辺の吹き抜けが、アートギャラリーに変身した。 東急の社内起業家育成制度から生まれた新事業「Art Valley」が手がける初めての展覧会が、2023年4月22日(土)まで開催中だ。 開催に先立ち行われた会見で、プロジェクトリーダーの高木寛子(たかぎ・ひろこ)と、現代美術家の原田郁(はらだ・いく)が語った。
「Art Valley」は、1月6日にスタートしたばかり。リアルスペースとオンライン両方の場を通じて、アート作品だけでなくアーティストのパーソナリティーを知る機会を作り、創作活動を応援し、購入までできるプラットフォームサービスだ。
公式ECも兼ねたウェブサイトやSNSの運用のほか、車内液晶モニター広告「TOQビジョン」、東急線沿線情報誌の「SALUS」などの東急グループメディア媒体を活用し、アーティストやアート作品のPRも実施。 広く多くの人々がアートに親しみ、作品を購入するという心理的ハードルを下げたり、人々とアーティストをつないだりと、アートを通じたコミュニティー形成に貢献していくことを目指しているという。
本展は、東急線渋谷駅ヒカリエ改札口周辺吹き抜けのガラス面2カ所にアート作品と「QRコード」を掲出。 スマートフォンで読み込むと公式ECサイトに遷移し、本サービス限定のフィジカル・デジタル両方のアート作品を購入することができる。 販売する作品には、スタートバーン社のブロックチェーン技術を活用した、NFTと紐づいたICタグによる情報管理体制が整えられていて安心だ。
2月22日(水)までの第1弾では、原田の「Inner space」シリーズが登場。 海外アートフェアなどにも多数参加している彼女は、仮想世界と現実世界を往来しながら、目にした疑似体験による風景を主に絵画作品として描いている。2008年からスタートした同シリーズは、「これまで発表してきた作品全てが同じ仮想世界に存在している」というユニークなコンセプトがあり、もちろん今回の展示、販売作品もその一部だ。
作品について原田は、「自分にとって初めてNFT作品。とてもいいきっかけをいただいた。今回は全部で24種類の作品を制作と販売をしているので、ぜひオンラインで気軽に作品を観てもらいたい」と語った。
なお、2月23日(木・祝)〜3月22日(水)の第2弾は、国内外で「マリオ曼陀羅」が注目され、ライブペインティングとドローイングのパフォーマンスを行う田内万里夫(たうち・まりお)、3月23日(木)〜4月22日(土)の第3弾は、独自のスタイル「MAMIMOZI」を信念に、日本や世界各地を巡る書道家、万美の作品が登場する予定だ。
さまざまな年代や性別、国籍の人々が、日々行き交う渋谷駅。その日常の風景や空間に溶け込んでいるようでいて、確かな存在感を放つアート作品は、私たちにどんな気づきを与えてくれるのだろうか。
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