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映画監督の河瀬直美が2021年11月25日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の親善大使に就任した。日本人としては5人目、日本人女性として初の就任である。
河瀬は1997年の『第50回 カンヌ国際映画祭』で、カメラ ドール(新人監督賞)を史上最年少で受賞。映画『あん』や『光』、『殯の森』などの作品は世界でも高く評価され、その活躍が注目されている。
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今回の任命は、あらゆる年代の女性に焦点を当てた映像制作を通して、ジェンダーの平等に貢献したことなどが挙げられている。2020年5月には、ユネスコが呼びかける世界的なオンラインディベートを日本で初開催し、新型コロナウイルスが文化やクリエイティブ産業に与える影響についての討論も行った。
ユネスコの主要メッセージの1つ「あらゆる女性の声を含む多様性の価値と大切さ」を、自身の人生とキャリアを通して実現していることも評価されている。
河瀬は任命を受けて感謝の気持ちを述べながら、「あらゆるひずみの中で、特に女性の声を含む小さな声がかき消されてゆく現実も目の当たりにしている」「多様な価値観に光を当て、たしかな命のきらめきに気づかなければならない」とコメントした。
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また、アンドラ政府がカタロニア文化の振興を支援した貢献者に授与する「ラモン・リュイ・プライズ(Ramon Llull Prize)」を日本人女性として初めて受賞。河瀬が地元奈良で開催した映画祭では、カタロニア地方出身の女性監督による映画を6作品上映し、その文化を世界に発信した。
ユネスコ親善大使としての活動としては、アフリカから若手の女性映画作家たちを日本に招待するなど、映画制作を通して文化交流を図る。
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