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東京オリンピックの開会式では、ドローンを使った驚きの演出はもちろん、この記念すべきイベントのために小さいが、それに劣らない重要なディテールが見落とされがちだ。日本文化が暗示や象徴に満ちているように、開会式にもさりげない表現がたくさんあった。
ここでは、開会式を見ているときには気づかなかったかもしれない、心に響いた言及や意味を紹介しよう。
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1. 日本で生まれたゲームの楽曲が使われていた
開会式にゲームのサウンドトラックが使われることは、以前から話題になっていた。日本のRPGに精通している人でなければ、ゲーム音楽がどのように使われているのか、見逃してしまったかもしれない。
2時間に及ぶ選手の入場行進では、人気ゲームタイトルから19曲がオーケストラによって演奏された。『ファイナルファンタジー』の「勝利のファンファーレ」、『キングダムハーツ』の「オリンパス・コロシアム」、『モンスターハンター』の「英雄の証」、『クロノ・トリガー』の「ロボのテーマ」、『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』の「スターライト・ゾーン」など、大ヒット曲ばかりだ。
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2. 入場行進では初の「あいうえお順」が使用された
オリンピックの入場行進では、発祥の地であるギリシャの選手団を先頭にスタジアムに入場し、各国のアルファベット順で登場することが多い。しかし今回の開会式では50音を採用。あ行の最後の国、アンドラ(Andorra)の次にイエメン(Yemen)が登場したとき、順番に疑問を感じた人もいたかもしれない。
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3. 国名プラカードは漫画の吹き出しがモチーフ
選手団が入場する際の国名が書かれたプラカードは、漫画の吹き出しをモチーフにしている。プラカードを持つ人の衣装もそれに合うようにデザインされた。
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4. 江戸の伝統とプライドを感じさせる衣装
江戸の文化を感じたのは、オープニングアクトの1つで、大工にふんした俳優やダンサーらはんてん姿で登場した場面だ。ここで使われた江戸時代から伝わる労働歌『木遣(きや)り唄』は、大工や火消しが力を合わせそろえるための掛け声でもある。
また、シンガーソングライターのMISIAが国歌斉唱の際に着用したドレス(写真)は、オープンリーゲイのコスチュームデザイナー、小泉智貴が手がけた。『トモ コイズミ(TOMO KOIZUMI)』のドレスは、LGBTQ+コミュニティに敬意を表し、平等のための戦いを象徴するものである。
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5. 1964年の東京オリンピックとのつながり
開会式前半のパフォーマンスで披露された木製のオリンピックリングは、ただのリングではない。使用された木材は、1964年の東京オリンピック開催時に各国選手団が持ち寄った種から育った木から作られた。
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6. 富士山頂にある聖火台
大坂なおみが聖火を持ち、真っ白な聖火台に点火したあの瞬間は、何年も語り継がれることだろう。大坂が登った階段は、開花した花をイメージしてデザイン。そして富士山をモチーフにした八角形の山を配し、その頂上に象徴的に聖火台が飾られていた。この重厚さは特に象徴的であった。
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