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この夏の猛暑を考えると、人々が環境や地球に優しくなることは、これまで以上に「急務」であるように感じられる。そのためには、気候危機の改善にインパクトを与えられる国や都市の行動が極めて重要だといえる。しかし一方で、気候の緊急事態に効果的な行動を起こせない行政がたくさんあるのも事実だろう。
そんな中、前進をしている都市もある。例えば、欧州連合(EU)で最も権威のある2つの環境都市賞である「欧州グリーン首都賞」と「欧州グリーンリーフ賞」の受賞都市だ。
「グリーン首都賞」は1都市、「グリーンリーフ賞」は2つの小規模都市(人口2万人以上9万9000人以下)の環境に関する功績をたたえるもの。どちらの賞も年に1回発表され、各都市におけるこれまでの環境保護活動だけでなく、将来的な計画も評価するという。
2022年10月下旬、フランスのグルノーブル(2022年の欧州グリーン首都)で行われた式典で、今年の受賞都市が発表された。
「欧州グリーン首都賞」を受賞し、「2024年の欧州グリーン首都」に選ばれたのは、スペイン南部のバレンシア。同市はヨーロッパ最大の都市公園であるトゥリア庭園を有し、近年ではグリーン・インフラストラクチャー政策を強化している。「グリーン首都」に選ばれたことで、同市には緑化政策に投入できる35万ユーロ(約5,130万円)が与えられる。ちなみに「2023年の欧州グリーン首都」になったのは、エストニアのタリンだ。
一方「欧州グリーンリーフ賞」は、デンマークのエルシノアとスロベニア第5の都市ヴェレニェが受賞した。2都市には7万5,000ユーロ(約1,100万円)が贈られ、地域の緑化活動の資金として活用される。
それぞれの賞のために、各都市は審査委員会にアイデアを提示した。賞には興味がなくても、これらの都市が世界を救うために行っているクールな活動をチェックすることは非常に価値があるといえるだろう。
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