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地球上の言語の多様性は、恐ろしいほどのスピードで縮小している。イタリアのガルディオール語や南アフリカのフティ語など、希少なコミュニケーション手段が、さらにその希少性を増しているのだ。統計サイトStatistaが発表した新しい地図では、消滅しつつある言語がどこに集中しているかを知ることができる。
世界には7000以上の言語が存在していて、消滅の危機に瀕している言語は2450言語。
そのうち最も消滅に近づいている言語が多いエリアが、733言語あるオセアニア語。中には、オーストラリア北部のジングル語のように、話者が10人程度しかいないと推定される言語も含まれる。また、オーストラリア中部のピジャンジャジャラ語も「脆弱(ぜいじゃく)」(世界で約3000人しか話者がいない)とされている。
アジアで同様の状況にある言語は、オセアニアよりやや少なく693。全世界の母語話者数は約140人であるパプアニューギニアのタウォルタ語や、ネパールのダライ語などがそれに当たる。ダライ語の話者は、ダライ族の総人口の3分の1以下で、3060人。現在では当然のことながら、ネパール語を話す人の方が多い。
アフリカでは428言語が消滅の危機にあり、その次は、南米(226言語)、北中米(222言語)、ヨーロッパとロシア(148言語)と続く。
これらのデータは、ハワイ大学マノア校が立ち上げた『Endangered Language Project』から抽出されたもの。このウェブサイトへ行くと、どのエリアでどの言語が危機にあるかを、世界地図からさらに詳細に知ることができる。
消滅の危機に瀕している言語のために少しでも役に立ちたいと思うのであれば、オンラインやアプリの語学学習サービスに注目してみるとよいかもしれない。Duolingoではナバホ語のレッスンが、Memriseではグリーンランド語のコースが、BBCではコーニッシュ語のコースが受講できる。
さあ、学び始めよう。
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