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オランダの小都市アイントホーフェンに、ガラス張りの「音楽の山」が出現するかもしれない。同市にある大きなショッピングモールの改装計画提案で、建物屋上にコンサートスペースを備えたガラス張りの人工の「山」を作り、音楽文化のハブにするアイデアが盛り込まれているのだ。
この計画が実現すれば音楽だけでなく、「山」の頂上に作られる公園から、アイントホーフェンの市街や周辺の素晴らしい景色を楽しむこともできるようになるという。
この「音楽の山」を考案したのは、オランダの建築家集団であるMVRDV。彼らは、街の中心にあるショッピングモール、De Heuvel(デ・フーヴル)の改装プロジェクトに対して、モールを「壊して」オープンにし、周辺地域とのつながりを強めるアイデアを提案した。
モール上部に追加される複数フロアの文化的なスペース、つまり「音楽の山」は、モール内にある既存コンサートヴェニューであるMuziekgebouwの新スペースとなる。その場所を「都市のリビングルーム」として捉え、ホワイエでは市民がくつろいだり、交流したり、仕事をしたりできるようにすることも考えられている。ヴェニュー自体にも、スペースが広くなり、より大規模で充実した公演を打つことが可能になるというメリットがもたらされるようだ。
この計画は、アイントホーフェン市から好意的な評価を受けているようで、2021年内にフィージビリティスタディー(実効性調査)が行われる予定。
ロッテルダムを拠点とするMVRDVは、派手でギミックがきいた都市改造プロジェクトで知られている。最近では、ロンドンの人々をオックスフォード・ストリートに呼び戻すために建設されているマーブル・アーチ・ヒルのインスタレーションや、台南のかつてのショッピングモールの跡地に作られた、池と緑地が印象的なパブリックスペース、台南スプリングなどが話題になっている。
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