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アカデミー賞で7部門を受賞した「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」の快進撃も記憶に新しい、映画製作・配給会社のA24が贈る新作「インスペクション ここで生きる」と、デザインチーム「HE∀DS(ヘッズ)」によるコラボレーションTシャツの販売が決定した。現在はHE∀DSの公式ウェブサイトおよび一部の劇場で予約が可能となっている。
ラインアップは、原作のモチーフを散りばめたロングTシャツ2色と、現代美術家cobirdによるコラージュをあしらった半袖Tシャツで、HE∀DSならではの遊び心にあふれたセンスが存分に発揮されている。ナウいバランス感覚と目を惹く配色はストリート映えマチガイなし、サイズ展開が幅広いのもうれしいところだ。
映画「インスペクション ここで生きる」は、新鋭監督エレガンス・ブラットンの長編デビュー作にして、自身の実体験を基にしたヒューマンドラマ。主演を務めたジェレミー・ポープ(Jeremy Pope)がゴールデングローブ賞で主演男優賞(映画・ドラマ部門)にノミネートされるなど、世界各国で高い評価を受けた。
音楽は、「21世紀最重要バンド」と称されるインディーロックバンドのアニマル・コレクティヴが担当しており、「強さと繊細さが同居する音を目指した」と語るサウンドトラックはエモーショナルかつ印象的だ。
グッズを手がけたHE∀DSは、グラフィックデザイナー、音楽家、ヘアスタイリスト、写真家、映像作家、編集者、アクティビストなどで構成されるDIYパンクデザインレーベル。ナードとアナキストの美学、独自のユーモアセンスを携えたデザインが支持を集めている。これまでに、踊ってばかりの国やゆうらん船といったロックバンドや、ドキュメンタリー映画「重力の光」などのグッズデザインを手がけ、いずれも即完売が相次いだ新進気鋭のチームだ。
なお売り上げの5%は、社会情勢に応じて、HE∀DSがセレクトしたNPO法人などに寄付される。当面の間は入管法改正案の通過による国内の難民の地位悪化を考慮し、難民支援を行う難民支援協会が寄付先になるとのことで、詳細は公式ウェブサイトから閲覧可能だ。
アートとカルチャーに軸足を置き、新しい福祉のあり方を提示するHE∀DSの動向から目が離せない。と書くといかにもアリキタリなのだが、本当にそう思う。HE∀DSのセンスとアティチュードを筆者は完全に支持する。
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