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デンマークとドイツ結ぶ海底トンネル、最初の区画が完成

フェーマルン・ベルトトンネル、2029年に開通予定

Grace Beard
テキスト:
Grace Beard
翻訳::
Time Out Tokyo Editors
Nysted, Denmark
Photograph: Shutterstock
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最近、ヨーロッパの道路交通プロジェクトがより野心的になっている気がするのは我々だけだろうか?

まず、シチリア島とイタリア本土を結ぶ橋が実際に建設されるかもしれないというニュースがあった。そして、2030年までにヨーロッパとアフリカが海底トンネルで結ぶ計画も話題になっている。

2024年6月中旬、今度はデンマークとドイツで建設されている海底トンネルの最初の部分が完成したという知らせが届いた。

そう、スカンジナビアと中央ヨーロッパは、今後新しい海底トンネルで結ばれるのだ。現在建設中のこの「フェーマルン・ベルトトンネル」は、完成すればバルト海を横断する全長18キロメートルの長さを誇る世界最長の海底トンネルとなる。

現在、この2国間を移動するには、所要時間45分のフェリーを利用するしかないが、このトンネルが完成すれば、それが劇的に短縮される。トンネル内には2車線の高速道路と複線の鉄道が敷かれて自動車と列車の両方が行き来できるようになり、車での移動は10分、電車での移動は7分で済むという。これは非常に効率的だ。

トンネルは部分ごとに作られる予定。今回完成した最初の217メートル区間は、2024年6月17日にデンマーク国王も参加した落成式を終え、間もなくバルト海に沈められる。

このトンネルの建設計画は、「欧州グリーンディール」に対する運輸部門の取り組みの一環。トンネルのデンマーク側の入り口はロラン島南部のロービュ、ドイツ側は同国北部のプットガルデンに造られる。

前途の通り、この新しいトンネルにより、通勤客や観光客の移動時間が大幅に短縮されるのは間違いない。例えば、コペンハーゲンとハンブルグを結ぶ鉄道ルートは、約2時間短縮される見込みだ。

想定されるトンネルの建設費は約48億ユーロ(約8,171億6,036万円)。プロジェクトに資金を提供するデンマーク政府は、その費用を補うために通行料を徴収する予定だ。

開通予定は2029年と、意外と早い。もう、ヨーロッパ旅行の計画を立て始めてもいいかもしれない。

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