[title]
2023年1月、ロンドンのキングスクロスにオープンする没入型アートスペース「Lightroom」のオープニング企画として、デイヴィッド・ホックニーの展覧展が開催されることになった。4階建ての建物に誕生する同スペースは、最新テクノロジーの力で見る人をアートの世界に引き込む、映像プロジェクションやサウンドアートなどのデジタル作品を紹介するために設計されたという。
「David Hockney: ‘Bigger & Closer (Not Smaller & Further Away)」と題されるこの展覧会は、半分がアート展、もう半分がシアターインスタレーションとなる予定。彼を代表する作品のほか、セットデザインや特別に依頼された新作が、ニコ・マーリーが手がける音楽、そしてホックニーのナレーションとともに展示される。
昨今のロンドンにおいて、没入型アートは一大ブームになっている。グスタフ・クリムト、フィンセント・ファン・ゴッホ、フリーダ・カーロをテーマにした没入型展覧会の開催や、マーブルアーチの新しい常設デジタルアート空間「Frameless」などのオープンなどが続き、この街ではデジタルアートによる「悪ふざけ」が止まらない。
しかしLightroomはこうしたプロジェクトと異なるアプローチを取っていくという点で注目に値する。このアートスペースは、既存の作品をデジタル環境に変換するのではなく、彼らのために特別にデザインされた新しいアートに焦点を当てようとしているのだ。
カーロは、自分の作品がドックランズの倉庫の壁に映し出され、自撮りが好きな人たちを相手にした大もうけのネタにされているなんて思っていなかっただろう。しかしLightroomでの「イギリスの巨匠」による新しい展覧会の制作には、ホックニー自身が全面的に参加しているため、ほかの没入型アート展に比べ、かなり正当なものになるはずだ。期待したい。
「David Hockney: ‘Bigger & Closer (Not Smaller & Further Away)」は、2023年1月25日(水)〜4月23日(日)の開催。チケットは公式ウェブサイトで購入できる。
関連記事
『David Hockney is launching an insanely immersive King’s Cross exhibition space(原文)』
『自分の解釈が物語を完成させる、観客参加型のイマーシブパフォー』
『チームラボ、ブルガリ 銀座タワーに光り輝くヘビの作品を展示』
東京の最新情報をタイムアウト東京のメールマガジンでチェックしよう。登録はこちら