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ビンテージ家具やインテリア雑貨を扱うショップ「デイリー ユーズド ストア(daily use(d) store) 日常」が浅草橋に誕生した。角の丸い窓とポップなデザインの看板が目印だ。

その近未来的なフォルムの窓からは、レトロな照明に照らされた店内の様子が伺える。おもちゃ箱のようにポップな同店は、雑居ビルが立ち並ぶ灰色の街の差し色となっている。

同店の前身は、2024年12月末にビルの解体とともに閉店したセレクトショップ「oh my YES! 馬喰町」だ。ビルの中には、ビンテージソファ専門店「ソファ ソファ ソファ(sofa sofa sofa)」や天然石や雑貨を主に扱う「マテリアループ(Materialoop)」、80年代のトランクケース専門店「わんもあトランク(ONE MORE TRUNK)」が入居していた。ビンテージ家具店や雑貨店で一棟丸ごと埋まった、知る人ぞ知る場所だった。

新たな店舗では、ソファ ソファ ソファとマテリアループが合併し、さらに、旅中に見つけたアイテムが並ぶコーナーや、中華圏のユニークなグッズコーナーが追加。ワンフロアにさまざまなアイテムが混ざり合いながら、バランス良く配されているのが印象的だ。店内に一歩足を踏み入れた瞬間、お気に入りが見つかる予感がして心が躍る。


店主は、ティーンエイジャーの頃から流行に左右されないスタイルを好んできたという上原絵美。取材当日も、黒いベトナムジャンパーに、真っ赤なポインテッドトゥシューズを合わせたミックススタイルで、彼女の感性を凝縮した装いが印象的だった。

商品のほとんどは、上原が全国のリサイクルショップを巡って収集してきた1970〜90年代のビンテージアイテム。日本製のアイテムが多いのは、海外のインテリアデザインに影響された国内のプロダクトに魅力を感じるという彼女のセレクトによるものだ。


また、日本製のものは、海外製よりも小さめに作られていて、日本の住宅にぴったりフィットするそう。自宅に持ち帰った時、部屋にすっと馴染んでくれるのがうれしい。


カリモクのソファやビンテージオフィス家具、マーブル模様が美しいオニックス製の小物など、バリエーション豊かな品揃えで、女性だけでなく男性も楽しめるのが魅力の同店。しかし、特筆すべきは、その手に取りやすい価格帯だ。

「お気に入りは愛できりたいんです」と語る上原が収集するのは、希少性の高いビンテージ品ではなく、日常にすっと入り込んでくれるような、気軽に使えるアイテムたち。数々の品を収集してきた上原自身が、「ものは使ってこそ意味がある」と実感しながら設定した価格になっている。


そんな、日常に馴染むアイテムが並ぶ同店。店名の由来には、日常的に商品を使ってほしいという上原の思いが込められている。
営業日は金・土・日曜日のみ。週末ふらりと足を運べば、きっとお気に入りが見つかるはずだ。
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