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ニューヨーク、マンハッタンに入る車から通行料を徴収か?

計画に進展、最高で23ドルの見込み

Anna Rahmanan
テキスト:
Anna Rahmanan
翻訳::
Time Out Tokyo Editors
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ニューヨーカーにとって、マンハッタンにおける「混雑料金(混雑時の通行料)」の導入は、うわさで耳にしてきたことに過ぎなかった。しかし最近、その計画に進展があり、本当に実現される可能性がでてきた。

この料金制度は、マンハッタンの60丁目からバッテリーパークまでを範囲とする「中央ビジネス地区」に入るドライバーたちに、1日最高23ドル(約3,066円)の料金を課すというもの。ただしウェストサイド・ハイウェイとFDRドライブを通る場合には、不要になるという。

ニューヨーク州都市交通局(MTA)が発表した評価によると、この制度が始動すれば、市内の交通量は15〜20%減少する可能性があり、また、ミッドタウンとロウアーマンハッタンでは11%、アップタウンでは約9%の公害が減少すると見込まれている。しかし、混雑料金の導入は、ほかの行政区の道路の流れを悪化させるという心配もあるようだ。

ニューヨークにおける混雑料金はこれまで長い時間をかけて提案されてきた。地元の議員たちが最初にこの計画を承認したのは、2019年。その時点では、2021年までに導入されることが望まれていた。だが、そのために必要な連邦道路管理局(FHWA)による計画の承認が、当時のドナルド・トランプ政権下では得られなかったのだ。

しかし、それが一転。FHWAは求めていた環境アセスメント(プレスリリースによれば「何もしない場合と制度導入後の効果を比較」)を確認し、2022年8月10日に計画を承認。9月9日(金)までに提出されたパブリックコメントを確認する予定であると発表した。

同アセスメントでは、混雑料金の展開について7つの異なるシナリオを分析。それらの地区に入るためのピーク時の料金は9〜23ドル(約1,200〜3,066円)の範囲になるとしている。地元テレビ局のNBC4によると、「事実上全てのプランで、平日は6〜20時、週末は10〜22時までがピークとされる」ようだ。

もしこの計画が通れば、ニューヨークはアメリカの中で、このような施策を実施する初めての都市となる。現時点では世界で唯一の比較可能な例として、2003年から同様の制度が導入されているロンドンがある。

市民の多くが、街中を車で移動するより公共交通機関を好んで利用していることを考えると、ニューヨークを渋滞の少ない都市にするというアイデアは確かに魅力的かもしれない。一方でこの料金制度が始まれば、混雑時にマンハッタンに出入りしたいほぼ全ての市民が影響を受けることになる。それは、重要なポイントといえるだろう。よく言われるように、「得することもあれば、損することもある」というわけだ。

FHWAの発表を受けてMTAは、料金制度が最終承認されてから10カ月以内に導入を開始できると説明している。

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