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福岡を代表するロースタリー「コーヒーカウンティ」が池ノ上に東京1号店オープン

生産者の思いを注ぐドリップコーヒーと絶品ブラジリアンプリンを堪能

編集:
Genya Aoki
テキスト::
Aya Ueno
コーヒーカウンティ
Photo: Aya Ueno
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2023年6月30日、福岡を拠点とするスペシャルティコーヒーのロースタリー「コーヒーカウンティ(COFFEE COUNTY Tokyo)」が、池ノ上にオープンした。福岡県久留米市と福岡市、そして同じく福岡市にベーカリー「コーヒーカウンティストック(COFFEE COUNTY stock)」と、計3店舗を構える。オーナーである森崇顕のこだわりは、コーヒー豆の生産者とのつながりだ。

コーヒーカウンティ
Photo: Aya Ueno

仕入れはできるだけ現地の農園まで森が自らが足を運び、心を通わせた生産者の豆を使用。生産者の思いを飲む人へと伝える、架け橋としてのカフェの在り方を大切にする。

コーヒー豆は、世界各国から選抜した豆を常時7種類ほど取り揃える。久留米にある自家焙煎(ばいせん)所で焙煎した豆を、1杯ずつ丁寧にハンドドリップで抽出して提供する。注文はやはり、ドリップコーヒーのオーダーが圧倒的に多いという。ストレートに香りが伝わり、豆の個性がダイレクトに感じられる「ドリップコーヒー」こそ、最もスタンダートかつ同店を代表するメニューなのだ。

コーヒーカウンティ
Photo: Aya Ueno

オーダー時にはそれぞれの豆が持つ個性やデザートとの相性について、バリスタが丁寧に教えてくれる。コミュニケーションも楽しみながら自分好みの一杯を選んでほしい。

7種のうち、唯一のレギュラーとして提供するのは「エチオピアン ロースト」(ホット600円、アイス650円、以下税込み)。中深いりで、喉に通した瞬間の印象には強い苦みがあるが、その奥にはダークチョコレートのようなトロッとまろやかな甘み、そしてチェリーのようなフルーティーな酸味がある。レギュラー商品としての人気も納得のユーモアのある味わいを楽しんでほしい。

暑さや湿気が増す夏の時期におすすめなのは、銘産地、サンタバルバラでフェリシアーノ・サビィヨンが栽培するホンジュラスのアイスコーヒーだ。浅いりですっきりとした味わいに、ダークチェリーのような酸味が後を追う。2022年のCOEロットに出品され、受賞こそかなわなかったがファンの多い肝入りロットである。

コーヒーカウンティ
Photo: Aya Ueno

スイーツは「ブラジリアンプリン」をオーダーしよう。硬めではあるもののスムーズな食感で、コクのある甘さの生地と香ばしく苦みのあるキャラメルが絶妙。コーヒーのともにうってつけだ。

コーヒーカウンティ
Photo: Aya Ueno

このほか、カヌレの味わいも絶品。香ばしくカリカリとした表面の中は、もっちりとした食感に甘いバターの香りが鼻をくぐる。重過ぎず軽過ぎず、コーヒー1杯分にちょうどいいボリューム感がある。いずれも東京でしか味わえないオリジナルメニューなので、見逃さずに。

コーヒーカウンティ
Photo: Aya Ueno

柔らかいブラウンの外観と、土素材でできた洞窟のような内装を手がけたのは、森の友人でもある MHAA建築設計事務所の干田正浩。壁に取り付けられた長椅子に座ったり、バリスタがコーヒーを淹れる姿を間近で見ながらカウンター前に立ったりと、自分が居心地良い場所でコーヒーの楽しみ方ができるフリースタイルの空間が楽しい。客とバリスタたちの距離が近く、コーヒートークが自然と弾む空気感も魅力的だ。

福岡の名店の東京上陸に喜ぶファンも多く、取材時は平日にもかかわらず、オープン前から店外は行列ができていた。至高の一杯を求め、訪れてみては。

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