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ラップ界のレジェンド、DMXを追悼する壁画が完成

アーティストのAndaluzが製作

テキスト:
Time Out editors
DMA mural
Photograph: andaluztheartist/Instagram
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世界中がラップ界のレジェンド、DMX(本名:アール・シモンズ)の死を悼んでいる。彼は2021年4月9日、ニューヨーク州ホワイトプレーンズにて、心停止により50歳の若さで他界した。

ブロンクスのレストラン、La Estrella Tropical近くの壁には、彼の成功に敬意を表して、クイーンズ在住のアーティストであるAndaluz(アンダルス)が制作した壁画が登場した。この場所が選ばれたのは、同レストランのオーナーが、DMXが創設に関わったモーターサイクルクラブ、ラフ・ライダーズのメンバーのであるためだ。

アンダルスはInstagramに投稿した制作の様子を紹介するビデオの中で、次のように語っている。

「偉大な故アール・DMX・シモンズにささげる作品を描くことができて光栄だ。彼は私の子ども時代の代弁者。彼の弱みと祈りは、若かった自分を本当に強くしてくれた。我々は彼の死を悼み続けるが、同時に彼の人生を祝福しよう。彼があなたに影響を与えたように、あなたもほかの人に影響を与えてほしい。DMXは壁画になることを嫌がるような気がする。なぜなら彼は無私無欲で、自分のことを考える前に他人のことを考えていたからだ。しかし、今こそ彼を描くべきで、彼はそれに値する」

この壁画には「Ecclesiastes 3」という言葉が書かれている。これは『伝道者の書』の第3章を示したものだと、アンダルスは説明。その章の一節にはこうある。

「何事においても最もふさわしい時期があり. この世の中のすべてのことには時がある。 生まれる時があれば、死ぬ時がある。 植える時があれば、植えたものを引き抜く時がある」

アンダルスは、他界した著名人の壁画を描いてきた。2020年はバークレイズ・センターの真向かいに、コービー・ブライアントと娘のジアンナを題材にした大きな壁画を制作。また、アンソニー・ボーデインやマック・ミラーの壁画も手がけた。

音楽業界、そして世界全体が、DMXのような象徴的な人物を失ったことをいまだに受け止めようとしているが、ニューヨーカーは少なくともブロンクスに行って追悼する機会を得た。その機会を生かそう。

原文はこちら

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