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「北京のように、もっとカジュアルに北京ダックを食べてほしい」という、前職で北京赴任経験のある代表がその思いを形にした、北京ダックマニア。2020年10月、品川駅から徒歩3分の品川横丁内にオープンした。
個性的な店が軒を連ねる「品川横丁」の中でも、ダックを回しながら乾燥させる窯を店頭に置く北京ダックマニアはひときわ目を引く。もともとはこの窯を使って焼く予定で輸入したのだが、日本では消防法に触れてしまうことが発覚。そこで、下処理を施したダックをつるし、乾燥させるために使用している。店内はチベット地方をイメージした雰囲気に仕上げており、中国から輸入した什器(じゅうき)や装飾品をちりばめた。
丁寧な下処理を施し臭みのない味わいを実現した『北京ダック』は、小(2人前)2,178円、中(3、4人前)3,278円、大(4〜6人前)4,928円の3サイズを用意。水あめを塗って乾かすなど約40もの工程を経て仕上げる。乾燥だけでも6時間もかかるという。
日本では皮だけ食べるイメージがある北京ダックが、北京では一般的には肉も一緒に食べられていることから、同店でも皮だけでなくムネとモモ肉も提供。これを白髪ネギとキュウリ、自家製の甜麺醤(テンメンジャン)とともにカオヤーピンで巻いて食べる。パリパリの食感を出すために、春巻きの皮を揚げたものもある。
ダックは頭以外の部分はほぼ使っているとのこと。まず席に着くと、お通しとしてダックの骨でとっただしの薬膳スープが出てくる。体を温めるだけでなく、食欲を増進させる効果があるそうだ。そのほかにも『鴨手羽ともみじの蒸し煮』(682円)、『鴨肉とみょうがとネギと生姜』(726円)、『鴨ジャーキー』(462円)などカモを使ったメニューがラインアップしている。
お酒に合う料理も充実。『焼豚とブルーチーズ』(968円)は北京ダックと同じ自家製甜麺醤のたれに漬けて窯で焼き上げ、蜂蜜を塗った焼き豚だ。ふわっとしたイカにセロリを合わせた『イカとセロリの炒め物』(968円)は、手元のアルコールが蒸発すること間違いなしだ。
代表が飲み比べし、日本人の口に合うもの、北京ダックに合うものをセレクトした紹興酒も気になるところ。さらに、9月24日(金)から、より深く中国文化を味わってほしいと、3種の花茶『薔薇茶』『金木犀の工芸茶』『ミックス花茶』(各495円)が登場。現地では漢方の生薬としても飲まれ、見た目も美しい花茶は食事の時間をより華やかな時間に演出してくれる。
洗練されたつまみとともに、楽しく気軽に北京ダックが味わえる一軒に、足を運んでみてはいかがだろう。
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