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2023年4月4日、「ブルガリ ホテル 東京」が東京駅前に開業した。東京駅の目の前にオープンしたばかりの「東京ミッドタウン八重洲」の最上階6フロア(40階から45階)に位置する同ホテルは、ブルガリ ホテルズ&リゾーツが手がけるホテルとしては8軒目のプロパティーとなる。開業当日の内覧会で垣間見た、その様子を紹介しよう。
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昨秋、筆者はバリ島にある「ブルガリ リゾート バリ」に宿泊した。2006年9月にミラノに次いでオープンした、ブルガリの名を冠したホテルだ。インド洋に面したバリ最南端という立地や豪勢であるとともに居住性を追求したヴィラもすてきだったが、その哲学を踏襲したホスピタリティーの素晴らしさ。今思い出しても顔がにやけてくる。 それだけに、東京への誕生は個人的にもかなり期待しており、開業当日の内覧会を心待ちにしていた。
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まず、オープンに当たっての記者会見が豪華絢爛(けんらん)なこと。ブルガリ グローバル アンバサダーのアン・ハサウェイ、ブルガリ アンバサダーのKōki,、森星、山下智久が華々しく登壇した。記者会見の後に控える内覧への期待がさらに高まる。
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ホテル内に足を踏み入れた瞬間、エレガントなブルガリのパフュームの香りに包まれる。客室数は全98。うち23室がスイートとなる。ブルガリホテルの基本スペックとして最低56平方メートルの広さを有し、全面ガラス張りの外壁からは果てまで続くように思える東京のパノラマが楽しめる。スタンダード客室でも、十分ゴージャスだ。
気になる宿泊料は25万円から。 デザインは、ブルガリ ホテルズ&リゾーツの施設を長く担当してきた、イタリアの建築設計事務所ACPV アーキテクツ アントニオ・チッテリオ・パトリシア・ヴィールが担当。客室で、そして公共スペースでブルガリのフィロソフィーは存分に感じることができる。
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「ブルガリ スイート」には度肝を抜かれた。416平方メートルの広さは都内最大級。「マクサルト(Maxalto)」や「フレックスフォルム(Flexform)」「ビー アンド ビー イタリア(B&B Italia)」など、さながらイタリア高級家具ブランドの展示会のようだ。会見で山下が、「スイートルームで撮影させていただきましたが、部屋の中にジム設備も備わっており、圧巻の一言でした。この部屋にいつか泊まりたいという、夢が一つできました」と言っていたが、そうなのだ、専用のジムまで備えらえている。
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40階には、1000平方メートルの広さを誇る「ブルガリ スパ」が鎮座する。最先端のフィットネスセンター、計9室のトリートメントルームを備え、さらに、高層ビル群を望む25メートルの屋内プールを完備。プールの底面と側面に配された、ゴールドやエメラルドグリーンのモザイクタイルは自然光に反射してきらびやかに瞬く。ここで1日、だらだらと過ごすことができたらどんなに幸せだろう……。
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メインダイニングとなるのは、40階の「イル リストランテ ニコ ロミート」だ。2014年からミシュラン三つ星を取り続けているイタリア・アブルッツォのレストラン「レアーレ」のニコ・ロミートが監修するコンテンポラリーイタリアンで、銀座2丁目の「ブルガリ銀座タワー」にある、洗練されたファインダイニング「ブルガリ イル・リストランテ ルカ・ファンティン」とコンセプトは異なり、カジュアルダイニングを標榜している。
一度は味わってみねばと、来月、ランチの予約を入れてみた。ランチのコースは1万2,000円(税・サービス料込)からとのこと。筆者は電話で予約をしたが、現時点ではウェブサイトからも予約が可能だ。
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メインダイニングに隣接する「ザ・ラウンジ」の料理もニコ・ロミートが監修を手がける。ウェブサイトには記載はないが(2023年4月27日現在)、アフタヌーンティーの提供もあり、すでに訪れた知人によれば料金は8,500円で、ブルガリ銀座タワーのそれとも内容、プレゼンテーションが異なるとのこと。12時30分からと16時30分からで、予約は電話のみで受け付けているとのことだ。
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同じく40階には、福岡・佐賀のミシュランガイドで三つ星を獲得した「鮨 行天」の行天健二が監修を手がける、わずか8席の寿司店「スシ ホウセキ(SUSHI HŌSEKI)」もオープンしている。 ブルガリ製のスイーツやチョコレート、「ラ パスティッチェリア ニコ ロミート」のメニューから伝統的なイタリアンペストリーが購入できるホテルショップである。
ホテル最上階(45階)の「ブルガリ バー」も、ホテルを象徴するようなリュクスな空間だ。40階から専用のエレベーターを利用するというアプローチにもテンションが高まる。「ガーデン オブ ワンダーズ」をテーマに、ハンドメイドのモザイクをあしらったカウンターの左右には、東京を一望するテラス席が配されていて、こちらも圧巻。エクスクルーシブ感半端なしだ。天気が良い日には、富士山をのぞむこともできるという。
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ちなみに バーの営業は12時からで、ビール1,400円〜、シグネチャーカクテル2,800円~。東京駅からほぼ直結でたどり着けるラグジュアリー空間。まずは、レストランから攻めてみるのもありだ。
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