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Kポップはかつてないほどの盛り上がりを見せている。その中心にいるのが7人組のボーイズグループ、BTSだ。ジン、シュガ、J-Hope、RM、ジミン、V、ジョングクから成る彼らは、巧みなダンスと耳に残るサビで世界を席巻。アメリカのチャートで、Kポップグループとして初の首位を獲得し、CDの累計売上数は2000万枚以上を記録している。
BTSはKポップをメインストリームに押し上げるのに大きな役割を果たしているが、韓国の法律により、メンバーがもうすぐ軍隊に徴兵されることになるかもしれない。
韓国は全ての健康な男性に対し、28歳の誕生日までに18カ月の兵役に就くことを義務付けている。つまり、莫大(ばくだい)な経済効果をもたらし、Kポップに世界的なスポットライトを当てたにもかかわらず、BTSは軍隊訓練のために1年半もの間、その全てを捨てなければならないかもしれないのだ。
世界には、平時の兵役を義務付けていない国が多い一方で、今でも義務付けている国も少なくない。そうした国にはそれなりの理由がある。
例えば、ロシアと1340キロメートルを国境を接しているフィンランドも、徴兵制を採用。北朝鮮の脅威に直面して理論的にはまだ「戦争状態」にあり、世界最大級の常備軍を持つ韓国もそうだ。
現在韓国で、そうした免除を受けられるのは、オリンピックやアジア大会のメダリスト、国際的に有名なクラシック音楽家だけ。BTSには韓国大統領から、
韓国の場合、特別な事情があれば兵役義務を延期したり、減らしたりができる。例えば、トッテナム・ホットスパーのサッカー選手、ソン・フンミン。彼は2020年に3週間の基礎訓練を受けたが、2018年にアジア競技大会で優勝した際に韓国サッカーチームの一員となったことがあったため、残りの兵役を免除された。
では、BTSは免除を得るべきなのだろか? ガーディアン紙によると、韓国人の意見は二分している。免除反対派は、BTSは一般の韓国人の手本となるべきであり、もし彼らが免除されれば、有名人が兵役を避ける前例ができるかもしれないと考えている。一方の賛成派は、BTSが今していることを続けるだけで、国のためにもっと良いことができると考えているようだ。
ポップスターが30歳まで兵役を延期できる法律が2020年にできたことで、BTSの兵役入りは、すでに一般より長く延期されている。グループの最年長メンバーであるジンは29歳であるため、(今のところ)今年中に入隊する必要がある。
果たしてBTSは、記録的な世界的ポップスターとして徴兵を免れることができるのか? それとも、あるメンバーは一時的に休まなければならないのだろうか? 韓国政府の判断をもうしばらく見守るしかないようだ。
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