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2021年12月10日、新宿野村ビルの地下1階にビストロ ローブン(Bistro Roven)新宿がオープンした。クリエーティブディレクションや壁画、絵画制作、不動産事業などを幅広く担うカブトスが運営する洋食ビストロ店、ビストロ ローブンの4店舗目だ。
カブトスは、2013年に洋食ビストロをテーマにビストロ ローブンを開業。手間暇をかけて丁寧に作る料理をアットホームな雰囲気で気軽に楽しめる店として、三田、芝公園、八丁堀の3店舗を展開しているが、新たにオープンした新宿店は既存店とはかなり異なる個性を打ち出している。
新宿店のコンセプトは「料理 ×アート×人~クリエイティブの可能性を信じて~」。店に入ると、壁全面に描かれた巨大な森の絵が目に飛び込んでくる。これを手がけたのは、同社の代表で壁画アーティストでもある神谷節。いつか自身の絵画で壁面を覆われた店舗を作りたいと考えていた神谷は、今回、1カ月ほどの時間をかけて巨大な森を描き上げた。
森をテーマに森の中で食事をする心地よさを創出。その理由は、「コロナ禍で御多分にもれず、キャンプにはまったからです(笑)」と、話す。モノクロのトーンにしたのは、レストランはやはり料理が主役、スポットライトを料理に当てたいという思いからだ。
ビストロ ローブンの料理の売りは、ロールキャベツとハンバーグ。ハンバーグは、硬さと柔らかさのあんばいが絶妙で、ソースは果肉感を感じるトマトソースと飽きのこないホワイトソース、さらにデミグラスソースから選ぶことができる。人気はデミグラスソース。フォンドボーを、小麦粉などでとろみをつけずに2日間じっくり煮込み、丁寧にこしてから煮詰めて仕上げている。
ロールキャベツは箸で切れるほどの柔らかさ。店名の「Roven」は、ロールキャベツ(Ro)をオーブン(Oven)で焼き上げる調理法に由来する。
新宿店では新たな看板商品として、さくさく感にこだわったメンチが登場。神谷は「新宿店は、歴史と革新が味わえる店という位置付け。懐かしさも感じながら革新的な部分も感じてほしい」と語る。また新宿店にはソムリエを置き、ワインのセレクトはフランスを中心に約50種類。壁画の森にちなみ、自然派やビオワインも多く取りそろえる。グラスワインも常時5種類ほど用意するそうだ。
スープとサラダにライスまたはパンが付いたランチセットは1,000円から。パーティー需要を配慮し、コースメニューも充実させた。新宿のオフィス街で、森をほうふつとさせる場所に身を置き、ハンバーグやロールキャベツで、ワインをたしなむ──。日常と非日常の間の不思議な時間を味わってほしい。
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