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タイムアウトが『2022年にするべき22のこと(The 22 best new things to do in the world in 2022)』を発表した。約2年ぶりに作成されたこの特集は、世界各地のタイムアウト編集者が特に注目するイベントやニューオープンをまとめたものだ。
トップに輝いたのは、フランスのシンガーソングライター、セルジュ・ゲンスブールが晩年を過ごしたパリの家。7区の落ち着いた高級住宅街にあるこの屋敷は、ファンにとっての聖地でもある。2021年にはゲンスブールの死後30年を記念し、彼の娘で女優のシャルロットが屋敷をミュージアムとして一般公開すると発表。パンデミックの影響で公開が遅れていたが、いよいよ2022年春にその扉が開かれる。
また、日本人建築家の藤本壮介が設計したブダペストのコンサートホールが2位にランクイン。15位には2022年秋に開業するジブリパークが選出された。
ここでは、ランキングの中から2022年中にオープンする注目の施設を抜粋して4つ紹介する。来年こそは自由に旅をしながら、世界の注目施設やイベントに足を運んでみたいものだ。
素晴らしい新コンサートホールでライブを楽しむ(2位)
ブダペスト(ハンガリー)
ブダペストには(ビートルズの歌詞に登場するような)「4000個の穴」はないが、最近シティパークに、たくさんの穴がある白い屋根が特徴の建物が出現した。これは、2022年初頭にオープンするHouse of Hungarian Musicという音楽施設。設計したのは、建築家の藤本壮介だ。
屋根に開けられた穴は100個ほど。これらの穴からは自然光が入るのはもちろん、木が頭を出し、音も流れる。内部空間にあるのは2つのホール、展示スペース、図書館で、それらを壮大ならせん階段がつないでいる。再生可能エネルギーを積極的に利用するため、外装は全面ガラス張りだ。
この施設は、ペスト北東部に隣接する歴史的なエリアを再生するLiget Budapest Projectの一環として建てられた。今後同じエリアには、新しい民族学博物館もできる予定。
壮大なスケールの美術館を訪れる(6位)
オスロ(ノルウェー)
2022年6月、ノルウェーのオスロに国立美術館の新館がオープンする。場所は、市内でもにぎやかなエリアと知られるアーカーブリッゲ港だ。この美術館は1150年に制作されたバルディショールタペストリーや、エドヴァルド・ムンクの『叫び』、フランダース黄金時代の風景画など、10万点もの収蔵品を誇る。
しかし、この新美術館の最大の特徴は、最上階にある2400平方メートルのLight Hallだろう。大理石調のガラスに囲まれたこの広大な空間では、企画展が開催される。さらに、エネルギー効率とエコロジカル・フットプリントを低く抑えている建物になっていることでも評価が高い。新館の完成で、国立美術館の規模は北欧最大となる。これにより、オスロがさらにヨーロッパの文化都市の一つとして注目を浴びることは間違いないだろう。
巨大な新劇場の演目を予約する(9位)
台北(台湾)
計画から遅れること7年。2022年夏、ついに台北パフォーミングアーツセンターがオープンする。総工費は54億台湾ドル(約222億)で、総面積は5万9000平方メートル。建物を設計したのは、レム・コールハースとデイヴィッド・ジアノッテンだ。
まるで工業的ケーキのような見た目のこの建物は、工事が進むにつれて何年も前から注目を浴びてきた。隣接する地下鉄駅に向かって膨らむ球体の中には800席の劇場があり、2つの箱のような突起部分には1500席の大劇場と800席の多機能が入っている。
この建物で最も優れているのは、3つの劇場をつなぐループ状の通路だろう。この部分はチケットを持っていてもいなくても通ることが可能。通路は舞台を制作する関係者向けのバックヤードともつながっていて、一部の部屋の様子は通路の窓からのぞくことができるという。この場所で演劇を観るのが待ち遠しい。
世界初のテーマパークでジブリの世界に浸る(15位)
名古屋(日本)
スタジオジブリ作品の世界観に没入できる世界初のテーマパークとなるジブリパークが、2022年秋、名古屋にオープンする。パークは『となりのトトロ』『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』などのヒットアニメをフィーチャーした5つのエリアで構成(3つのエリアで先行開業)。各エリアでは展示、自然、学び、買い物などさまざまなことが楽しめる予定だ。
すでに発表されているパークのイメージ図はどれも素晴らしいものばかり。ここなら何か不思議なことが起こったとしても、驚かないだろう。
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