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クロアチアの観光地、キャスター付きスーツケース利用禁止は「勧告」

ドブロブニク市当局が先の報道を否定

Ed Cunningham
テキスト:
Ed Cunningham
翻訳::
Time Out Tokyo Editors
Dubrovnik
© Luca Sartoni
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クロアチアのドブロブニクは、急な坂道やでこぼこした石畳の道が多く、スーツケースを持ち運ぶには不便な場所だ。それでも、スーツケースを引っ張り、騒々しい音を立てながらホテルやAirbnbで借りた物件に向かう観光客が多くいる、というのがこれまでの街の人のおおかたの印象だろう。

2023年6月、ドブロブニクでは旧市街の路上でキャスターを使ってスーツケースを運ぶことが正式に禁止され、違反した場合は265ユーロ(約4万1,000円)が課せられるようになった、というニュースが国際的なメディアを中心に流れた。

同地へ旅行に行った際、軽くないスーツケースを持ち上げて運ぶしかないという状況になることも心配されたが、7月上旬、市の当局がこの「禁止令」報道について反論。次のような声明を発表した。

ドブロブニク市は、歴史地区でのスーツケースの使用に関して罰則を設けておらず、また設ける意向もありません」

結論としては、キャスター付きスーツケースの使用に関して、市は「勧告」しているだけで、規則ではないとのことだ。

市ではユネスコ世界遺産に登録されている歴史地区を散策する際のマナーについて、観光客を教育することを目的としたアニメーション動画を発表。その中では、歴史地区でビーチに行く格好で歩き回ること、ゴミのポイ捨て、キャスター付きのスーツケースを引きずって音を立てながら歩くことなど、歴史地区で観光客が避けたい行動が描かれている。ドブロブニク訪れる場合は、動画にあるようなルールを可能な限り守り、楽しみたいものだ。

現在、ドブロブニクはクロアチアで最も人気のある観光地の一つ。城壁に囲まれた旧市街、崇高な海の景色、絵に描いたような近郊のビーチで知られているが、観光客でごった返しており、最近ではヨーロッパで最も過密しているスポットに選ばれている。

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