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荒川区立あらかわ遊園が2022年4月21日(木)リニューアルオープンする。同園は東京23区でただ一つの公営遊園地。2022年で前身の民営遊園地の開園からちょうど100年目を迎える。レトロな雰囲気が魅力で、休園前年の2017年には家族連れを中心に年間40万人近くが訪れた。
大規模リニューアルは約30年ぶり。6つある大型遊具を『ファミリーコースター』以外全て新しくして、バリアフリー化を進めた。さらに6カ月から12才までの子どもが遊べる室内遊び場を新設。全総工費40億円、改修には3年4カ月間をかけ、満を持してのオープンだ。「子育て支援」を目的として、主にファミリー層が楽しめる場所を目指したという。
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「のりもの広場」でひときわ目を引くのは観覧車だ。高さ約40メートルと以前より8メートルほど大きくなったほか、足もとの景色を楽しめるスケルトンデザインのゴンドラを4台導入。晴れていれば、東京スカイツリーや富士山が望める。夜間はイルミネーションで輝き、写真映えスポットにもなりそうだ。
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広場の上空にレールを巡らせたスカイサイクルや、木馬以外の珍しい動物にも乗れるメリーゴーラウンドも新設。一方、根強い人気があった『ファミリーコースター』はオーバーホールを実施して以前の機種を残した。最高時速13.7キロメートルという「日本一遅いジェットコースター」を自称する速度と特徴的なイモムシのフォルムも健在だ。
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愛らしい動物に出会える「どうぶつ広場」にはカピバラやワラビーが仲間入り。さらに、新設されたフォトスポットでは、フクロウやミミズクなどと写真撮影ができる。
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幅広い世代が安心して過ごせる施設を目指して、バリアフリートイレ5室とベビールーム4室を増設したほか、観覧車やメリーゴーランドなど遊具の一部は車いす利用者も楽しめる。
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休憩施設にも注目してほしい。フードコートである「もぐもぐハウス」の2階は全面ガラス張りにして、明るい空間に約100の客席を完備。隅田川の風景や観覧車など園内の様子を見ながら食事を楽しもう。
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園内に展示されていた都電の車両は「カフェ193(いちきゅうさん)」に変貌。昔懐かしい電車の中で香ばしい自家焙煎(ばいせん)コーヒーや自家製のクラフトコーラ、しそジュース、レモネードなどが味わえる。
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電車のつり革をモチーフにした乾パンである『カタカタつりわパン』(270円)や『都電もなか』(5個入り1050円)など、土産に最適なフードを用意。このほか、ポップコーンやかき氷などワンハンドで楽しめるメニューをラインアップする。
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同園の飲食メニューは京都に本社を構え、イベントなどのプロモーション展開を行っているエーゲル社がプロデュース。『自家製しそジュース』は、京都の自社農園で栽培されたシソから取れたシロップを直送しているほか、コーヒー豆はラオスのアラビカ種ティピカというフェアトレードのものを使用するなど随所にこだわっている。
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「わくわくハウス」で販売している『米粉チュロスパフェ』(680円)も忘れずに。「あらかわ」を表したひらがな型のチュロスが乗っていて、記念撮影に最適だ。「あら」と「かわ」の2種類あるので、誰かと一緒に購入すればちょっとした思い出になるかもしれない。なおシリアルが多めだが『追いソフト』もプラス150円で可能だ。
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都電荒川線(東京さくらトラム)には、リニューアルをアピールするラッピング電車が運行中。遊具などが描かれた『あらかわ遊園号』に乗って最寄駅である荒川遊園地前へ向かえば、園への期待感がさらに高まるだろう。運行情報は、都電のウェブサイトで確認してほしい。
混雑回避のため、当面の間、入園人数を1日1000人(4月29日〜5月8日は1300人)に制限。公式ウェブサイトの事前予約システムで、先着順に受け付けている。
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荒川区子ども家庭部荒川遊園課課長の野口正紀は「ここで、いろいろな人が笑顔になってくれたらうれしい」と来園を促す。今後は、夜間営業なども予定しているそうだ。園内に漂うほのぼのとしたわくわく感は、子どもはもちろん、大人も童心に返って楽しめるだろう。
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