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都内の音楽好きたちが集まる場所──。青山のはずれにある個性的なビルの3フロアから成る青山蜂が、2021年で26周年を迎えた。例年活気にあふれるアニバーサリー期間だが、今年は蜂の持つ長い歴史の中でも、最長かつ最大規模の祝祭が開かれる。
アフターアワーズの遊び方を提唱する青山の老舗クラブ
青山学院大学の裏手にある年季の入ったビルの赤いドアを抜けて階段を上ると、コンクリートと木材を基調とした三角形のフロアが広がる。3階建ての屋内にはそれぞれ雰囲気の異なるフロアが用意され、訪れるたびにあらゆるジャンルの音楽が鳴っている。
蜂の特徴は、その特殊構造だけにとどまらない。一般的なクラブは、「夕方から終電」と「終電から始発」の2部構成の営業形態(または終電〜始発)を取ることが多い。一方で、青山蜂の営業時間は「夕方から終電」と、なんと「始発から昼過ぎ」までだ。
特に始発からスタートするパーティーには、オールナイトイベントに参加した後、なお遊び足りない元気なクラバーたちが訪れる。中には朝早く起きて遊んでから一日を始める人もいるという。都内のアンダーグラウンドシーンにおいて、アフターアワーズの新しい遊び方を提唱する、貴重なヴェニューである。
総勢140組、ジャンルを超えたアーティストが大集結
初日(11月19日、金曜)にはヒップホップを中心とした蜂の看板レギュラーパーティーが、この日のためだけにフロアへ集結。DJ KENSEI、DJ MASTERKEY、BLYY、DJ YASをはじめとする、ヒップホップ勢にはたまらないラインアップがそろう。
2日目(20日、土曜)の朝には、毎週末の朝6時から開催してきた『Asa-Hachi』の特別版として3フロアを解放。普段は2階のみで行われていた名物パーティーが拡張し、異なるカラーで「終われない朝」を創出する。パーティーフリークスの中でも人気の高い惨劇の森や、DJ YAJI、YOUFORGOT、矢部直、Conomarkと、朝からエッジの効いたメンツが参加。
夕方からは、レゲエから新旧のベースミュージックが響く。DJ mewや7e、100mado(Back to Chill)、Frankie $、Mars89といったDJらが集結する。
翌朝の3日目(21日、日曜)には、REMI、Ryo Nakayama、Ren Yokoiなど、普段の蜂とは異なるゲストを迎えつつ、脇を固めるのは朝にレギュラーイベントを抱えるパーティー勢だ。夕刻には横浜のパーティー『PAYBACK!!』の14周年とコラボレーション。さらには日本屈指のディガーが集う長寿パーティー『DOUBLE SIDER』の名前が挙がる。
4日目(22日、月曜)には四つ打ちを中心としたDJらが登場。CMTやCALPISSをはじめ、蜂にゆかりのあるメンバーが、ハウスやテクノを中心にフロアを揺らす。3フロア全てにおいて個性の強いDJたちが集まっている。
そして5日目(23日、火・祝)の午後からは、Hattori(名古屋PIGEON RECORDS)をはじめ、DJ SHIKISAI、Souta Raw、Midori Aoyamaといったディスコからハウス、ソウルのDJたちが最終日を盛り上げる。蜂のオーナーであるJAM DIABROが企画するヘビーメタルのフロアも登場し、疾走感とともに周年ウィークが大団円を迎えるのだ。
多くのアーティストに愛される「ハコ」、青山蜂
蜂の歴史の中でも最長、そして最大規模の祝祭。言わずもがな、ここで紹介したDJはほんの一握りだ。若手からベテランまで、ジャンルをまたいでさまざまなアーティストが登場するが、共通するのは「全員蜂という空間が好き」であること。逆を言えば、蜂はこれだけ多くのアーティストから愛されている「ハコ」なのだ。来る27年目に向けて、これからも変わらずに音を発し続けてほしい。
ドリンク付きの2DAYSチケットのほか、周年を記念したロングTシャツも発売している。数量限定のため、購入は急ごう。
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テキスト:高木望
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