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ラスベガスへ行ったことがある人なら、同地の魅力がカジノや大通りだけでなく、壮大なテーマホテルにもあることを知っているだろう。パリ、ベネチア、ニューヨーク、古代エジプトなど、さまざまな場所をテーマにしたこれらのホテルは、訪れた人をその世界へといざなう。やや奇妙であるのは否めないが、それはそれでとても楽しい体験だ。
一方、「アジアのラスベガス」といわれるマカオにも、そうした華やかな都市とは少し違う場所をテーマにした、ホテルがある。
それは、リゾートホテル「ザ ロンドナー マカオ」。この場所は元々「サンズ コタイ セントラル」として運営されていたが、リブランドと段階的な改修工事を経て、2023年5月にイギリスをテーマにしたリゾートとしてグランドオープンを迎えた。
敷地内にはビッグベン、ダウニング街10番地、アビー・ロード、トラファルガー広場のネルソン柱など、イギリスの有名スポットが再現されているが、同国へのオマージュはそれだけにとどまらない。1日1回の衛兵交代式、赤い2階建てバスでの記念撮影、伝統的なイギリス式アフタヌーンティー、ホログラムのデビッド・ベッカムが案内する黒タクシーでのロンドンバーチャルツアーなども楽しめるのだ。
このリゾートには「ザ ロンドナー ホテル」と「ロンドナー コート」の2つのホテルがあるほか、6000人収容の「ロンドナー アリーナ」、3つのスパ、4つのフィットネスクラブも備える。ザ ロンドナー ホテルの14室のスイートルームは、ベッカムがデザイン。今後開催されるイベントの中には、当然のことのようにハリー・ポッターの展覧会も含まれている。
ただ、この場所を訪れるには、かなりの資金が必要であることを覚悟しなければならない。ザ・ロンドナー・ホテルの客室はスイートルームしかなく、「普通の部屋」はない。スイートルームは1泊640ポンド(約11万円)からで、その分、室内ではバスタブや街の景色が楽しめ、フィットネスクラブの利用が無料になるなど特典が付いてくるが、それでも安くはない。
中国(マカオは特別行政区)にあるイギリスをテーマにした場所は、ザ・ロンドナー・マカオだけではない。中国本土、上海の松江区には、ジョージ王朝時代のタウンハウス、チューダー王朝時代の模擬住宅、赤い電話ボックスなどで埋め尽くされた、偽のイギリス「テムズ タウン」がある。なんとも、奇妙だ。
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