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「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」が開業し、にぎわいを見せる「虎ノ門ヒルズ」周辺を回遊しながら、光のアートを楽しめるイベント「TORANOMON LIGHT ART」が、2024年1月8日(月・祝)まで開催中だ。期間中は虎ノ門ヒルズ各所と新虎通りエリアに、光り輝くインスタレーションの数々が展示される。
今回のイベントでは、オランダで「Amsterdam Light Festival」を運営する光のフェスティバルのパイオニア、Light Art Collectionとパートナーシップを結び、現地で活躍するアーティストや建築家、プロダクトデザイナーが手がけた革新的で芸術性の高い7つの作品を鑑賞できる。
Light Art Collectionの代表でイベントのマネージング・ディレクターを務めたアルバート・デルトゥール(Albert Deltour)は、「Amsterdam Light Festivalに展示される作品は、環境にやさしい循環型モデルを採用している」とコメント。「この取り組みはアーティストたちに作品発表の機会を提供するほか、暗くなりがちな日常に光をもたらしている」と述べた。同イベントをきっかけに、長期的なコラボレーションも考えているという。
中でも目を引くのが、森タワー2階のオーバル広場に広がるオランダのスタジオ トアによる作品「Firefly Field」だ。透明なカプセルに収めたLEDを金属のワイヤーとモーターで括ることで、予測不可能な動きで浮遊する蛍の光を再現した。
新虎通りに設置された、ガリ・メイ・ルーカス(Gali May Lucas)による「Absorbed by Light」もおもしろい作品の一つ。スマートフォン利用者の典型的な特徴を捉えたこの作品は、「物理的に存在しているのに心ここに在らず」といった現代人の様子を客観的に見つめる機会を与えてくれる。世界中で展示されている人気作だ。
「On the Wings of Freedom」は、ライトアーティストのグロリア・ロンキ(Gloria Ronchi)と、メディアアーキテクトのクラウディオ・ベンギ(Claudio Benghi)によるスタジオ「Aether & Hemera studio」が出展。数百匹もの光り輝くチョウが飛行する様子を表現しながら、「都市とは変化し続けてこそ都市である」というメッセージを私たちに投げかける。
建築家であり照明デザイナーのヴィカス・パティル(Vikas Patil)と、サントシュ・グジャール(Santosh Gujar)による「Nest」も、チェックしておきたい作品の一つ。メスのニワシドリは「オスのために巨大な巣を作る」という、動物の不思議な生態にインスパイアされている。人間によって増え続ける建築物について、あらためて見つめ直させてくれる作品だ。
レバノン系パレスチナ人のアーティスト、アラア・ミナウィは、長い間歩き続けてきた6人の難民家族をネオンチューブの曲線で描いた。「My Light is Your Light」は、世界中に存在する難民の過酷さ、そして希望を表現した作品だ。
そのほか、虎ノ門ヒルズステーションタワーの建築をデザインした重松象平率いる「OMA NY」による、スペシャルなインスタレーション「Five Stars」や、台湾のUxU Studioによる「Tornado」などが展示される。
ビルや敷地内には、国内外のアーティストによるパブリックアートの数々が常設されている。併せてチェックしてみるといいだろう。ビジネスだけではなく、アートやエンターテインメントの分野でも注目される新しい街、虎ノ門ヒルズ。ライトアートの光に包まれながら、変化する街の可能性を感じてほしい。
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