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「鬼滅の刃」吾峠呼世晴原画展を楽しむ5のこと

繊細な原画と立体造形、コラボレーションカフェなど

テキスト:
Kagari Sakamoto
「鬼滅の刃」吾峠呼世晴原画展
©吾峠呼世晴/集英社(Photo: Keisuke Tanigawa)
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社会現象を巻き起こした大ヒット漫画『鬼滅の刃』の原画展が、2021年10月26日(火)に六本木の森アーツセンターギャラリーで開幕した。作者の吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)が描いた直筆原画、初公開のイラストなどが登場し、​​主人公である竈門炭治郎(かまど・たんじろう)の物語をたどっていく大規模展覧会だ。10月からテレビアニメが新章に突入し、ますます注目を集める作品の魅力に迫る。

ここでは、気迫に満ちた本展の見どころを5つピックアップ。音楽や照明といった細部にもこだわった8つのエリアには、『鬼滅の刃』の世界観に深く没入できる仕かけが多数施されている。 

1. 炭治郎たちに出会う。

「鬼滅の刃」吾峠呼世晴原画展
©吾峠呼世晴/集英社(Photo: Keisuke Tanigawa)

エントランスを通ると、目に入ってくるのは炭治郎とその妹、襧豆子(ねずこ)の等身大フィギュア。フィギュアは精巧な作りをしており、まるで本物の2人に会ったかのようだ。壁に舞うコミックスのカバーも色鮮やかで、一気に漫画の世界に引き込まれる。2人と一緒に記念撮影するのを忘れずに。

「鬼滅の刃」吾峠呼世晴原画展
©吾峠呼世晴/集英社(Photo: Keisuke Tanigawa)

次のスペースでは、炭治郎や襧豆子に加え、我妻善逸(あがつま・ぜんいつ)、嘴平伊之助(はしびら・いのすけ)など旅の仲間たちを紹介。壮大なイラストとともに、名場面の衝撃を原画で味わえる。各キャラクターたちのストーリーや心に残るセリフを振り返りたい。

2. 鬼の根城に潜る。

「鬼滅の刃」吾峠呼世晴原画展
©吾峠呼世晴/集英社(Photo: Keisuke Tanigawa)

主人公を苦しめる「鬼」をメインに据えたのが、「弐ノ章」だ。中心には、宿敵である󠄀鬼舞辻󠄀無惨(きぶつじ・むざん)の血と細胞をイメージした立体造形が鎮座。その周りを囲む展示物では、鬼の残酷な行いとかつて人間であった過去を比較していく。鬼たちの現在だけでなく、彼らの悲しい記憶にもスポットを当てている。

「鬼滅の刃」吾峠呼世晴原画展
©吾峠呼世晴/集英社(Photo: Keisuke Tanigawa)

奥に進むと、『無限城』と呼ばれる鬼の拠点が出現。異質な場所に見えるようさまざまな工夫を凝らした城には、琵琶(びわ)の音が鳴り響き、その不気味さを増長する。暗く重々しい雰囲気に思わず身震いしてしまうはずだ。

3. 柱の呼吸を知る。

「鬼滅の刃」吾峠呼世晴原画展
©吾峠呼世晴/集英社(Photo: Keisuke Tanigawa)

鬼のすみかを抜けた後は、炭治郎が所属する鬼殺隊のリーダーである「柱」のコーナーが待っている。9人の柱のイラストと名シーンの原画がずらりと並び、イメージカラーが弾けるカラフルな空間だ。炎や水など、それぞれが有する能力に合わせた3Dの装飾も面白い。

「鬼滅の刃」吾峠呼世晴原画展
©吾峠呼世晴/集英社(Photo: Keisuke Tanigawa)
「鬼滅の刃」吾峠呼世晴原画展
©吾峠呼世晴/集英社(Photo: Keisuke Tanigawa)

劇場版映画で目覚ましい活躍を見せた「炎柱」の煉獄杏寿郎(れんごく・きょうじゅうろう)、炭治郎に影響を与えた冨岡義勇を中心に、柱たちの個性を見事に表現。彼らの強さとその勇姿を余すことなく伝えてくれる。柱が持つカリスマ性に酔いしれよう。

4. 激闘を体感する。

「鬼滅の刃」吾峠呼世晴原画展
©吾峠呼世晴/集英社(Photo: Keisuke Tanigawa)

物語の中で命を奪われた隊士を追悼する場所には、大きな灯籠(とうろう)がそびえ立つ。柔らかい光に照らされ、戦いを記録した原画と彼岸花が輝いている。彼らの遺した願いと言葉にじっくりと耳を傾けてほしい。

「鬼滅の刃」吾峠呼世晴原画展
©吾峠呼世晴/集英社(Photo: Keisuke Tanigawa)

無惨との最終決戦は迫力満点。緻密ながらも大胆なタッチの原画、壁の巨大グラフィックなどが戦闘の激しさをリアルに再現している。戦士たちが抱く焦りや痛みを感じて、長く続く空間を歩こう。夜が徐々に空けていく様子を表現した展示から、最後まで目が離せない。

「鬼滅の刃」吾峠呼世晴原画展
©吾峠呼世晴/集英社(Photo: Keisuke Tanigawa)

フジの花が咲く最終エリアは、決戦後の世界を表した原画で彩られ、非常に美しい。何気ない日常や未来のストーリーを描く初公開のイラストも必見だ。炭治郎たちの幸せそうな表情に思わず胸が熱くなる。

5. 鬼滅飯を食す。

「鬼滅の刃」吾峠呼世晴原画展
©吾峠呼世晴/集英社(Photo: Keisuke Tanigawa)

会場を出た先には、個性豊かな料理を提供するコラボレーションカフェが広がっている。登場人物にちなんだナポリタン、ちらし寿司、ソフトドリンクなどを用意。濃密な展覧会を見終えた体をここで休ませよう。 

箱から襧豆子がのぞく『襧豆子の箱のフレンチトースト』や色とりどりの『炭治郎・善逸・伊之助のパフェ』といったメニューは、どれも食べるのがもったいないほどかわいらしい。

「鬼滅の刃」吾峠呼世晴原画展
©吾峠呼世晴/集英社(Photo: Keisuke Tanigawa)
「鬼滅の刃」吾峠呼世晴原画展
©吾峠呼世晴/集英社(Photo: Keisuke Tanigawa)

窓際の席で東京タワーを眺めつつ、好きなキャラクターの料理を楽しみたいところ。味覚から『鬼滅の刃』をひもといてみては。

『「鬼滅の刃」吾峠呼世晴原画展』は、2021年10月26日(火)から12月12日(日)まで開催。来場の際は日時指定のチケットが必要のため、公式ウェブサイトから最新情報を確認してほしい。

『「鬼滅の刃」吾峠呼世晴原画展』の詳細はこちら

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