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東京近郊、3月に行くべき祭り4選

深大寺や高尾山、浅草で奥深い日本の伝統を感じる

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Hanako Suga
高尾山 火渡り祭
photo: Photo AC | 高尾山 火渡り祭
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寒さの中にも春の訪れを感じるようになってきた。この時期、東京近郊では伝統的な祭りが各地で開催され、風物詩として親しまれている。厄除けで知られる深大寺のだるま市や、千葉県佐原地区で珍しいひな人形をめぐる祭りなど、春の兆しを感じながら、奥深い日本の伝統の魅力に触れてみてほしい。

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深大寺
Photo: Photo AC深大寺のだるま

深大寺だるま市

「日本三大だるま市」の一つとして知られる、「深大寺だるま市」が今年も開催。深大寺は奈良時代に建てられた歴史ある寺で、「厄除けの深大寺」として多くの人に信仰されている。

境内や深大寺の参道には300軒以上のだるま店と100軒以上の屋台が立ち並び、期間中は身動きがとれなくなるほどの盛況となる。「元三大師堂」では、終日諸願成就の大護摩供が行われ、「だるま目入れ所」では、買い求められただるまに僧侶が一体一体、目入れをする。

深大寺のだるまの特徴として、左目に梵字(ぼんじ)の「阿」の文字を入れることがある。これは全国で深大寺のみが行っている特別な風習だ。「阿」の文字は「阿吽の呼吸」に由来し、物事の始まりを意味するという。

そのほか、雅楽の演奏を先頭に高僧が境内を練り歩く「お練り行列」は、だるま市のハイライトともいえる迫力あるイベント。見頃を迎えた紅白の梅を眺め、名物の深大寺そばを味わいながら地域の伝統を感じてほしい。

※3月3〜4日 9~17時/深大寺/入場は無料

高尾山 火渡り祭
photo: Photo AC高尾山 火渡り祭

高尾山 火渡り祭

「火渡り祭」は、「高尾山薬王院」が毎年3月の第2日曜日に行う伝統行事。下山した山伏が行う荒行の一つである、火業を一般公開する。

中でも、燃やした護摩木の上を歩く火渡りは圧巻だ。火の上を歩くことで心身が清められ、無病息災や開運を祈願できる。

火渡りの前には、山伏が剣を振るいながら参拝者の災厄を払い、魔を断ち切る「寶剣(ほうけん)」の儀式や、魔を場内へ入れないよう矢を東西南北に放つ「法弓(ほうきゅう)」、行者が熱湯で心身を清める「湯加持(ゆかじ)」などの伝統儀式が行われる。

また、会場は薬王院ではなく、高尾山の麓にある「自動車祈祷殿広場」となるので、注意が必要だ。一般信者の渡火も可能なので、勇気があれば挑戦してほしい。

※3月9日 13時〜/高尾山薬王院 自動車祈祷殿/入場は無料

さわら雛めぐり
photo: Photo ACさわら雛めぐり

さわら雛めぐり

千葉県香取市佐原地区で毎年春に開催される、伝統的な祭りが開催。利根川沿いに位置する佐原は、水運によって「江戸優り(えどまさり)」と呼ばれるほど栄えた商家の町だ。今でも江戸情緒あふれる町並みが残り、まるでタイムスリップしたかのような気分を味わえる。

期間中は代々受け継がれる大切なひな人形が店頭や周辺施設に飾られ、街を華やかに彩る。江戸や明治時代の雛人形や、風格のある御殿飾りは、この時期にしか見られない貴重なもの。店先に桃色の「まねき布」が掲げられていれば、ひな人形を展示している合図なので、気軽に立ち寄ってみてほしい。

2025年3月2日(日)には、「さわら雛舟春祭り」が開催。おひなさまや三人官女、お稚児さんにふんした人々が船に乗り、小野川に登場する。ひな装束をまとった一行が雅楽の音色とともに川を舟で巡る光景は、観る者の心を惹きつける。

風情あふれる「ひな舟」を眺めながら、春の訪れを感じてみては。

※3月23日まで、ひなの運航は2日 11時・14時/千葉県香取市佐原/入場は無料

浅草神社
画像提供:浅草神社

浅草寺本尊示現会

毎年318日に浅草で行われる伝統行事。浅草寺の本尊である聖観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)が、この世に姿を現した日を記念して始まったと言われている。

当日は伝法院から参道の仲見世を通り本堂まで、浅草寺の住職たち総出で練行列を行い、境内では「金龍の舞」が披露される。観音さまを象徴する「蓮華珠」を先頭に、これを守護する「金龍」が境内を練り歩く様子は見ごたえがある。

浅草神社の宮神輿(みやみこし)3基を浅草寺本堂に運び、一晩安置する「堂上げ」と「堂下げ」は圧巻。浅草神社から浅草寺へ担がれる重さ1トンを超える華やかな宮神輿が、本堂の階段を行き来する様は迫力満点だ。

この日の浅草寺のご祈祷を受けると、特別に「紅札(べにふだ)」と呼ばれる赤い祈祷札が授与される。

※3月18日 17時〜/浅草神社、浅草寺/入場は無料

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