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SNSで「ニーナナ喫茶」というキーワードを入れると、いくつものキャッチーな写真が目に飛び込んでくる。2022年9月にオープンした歌舞伎町のナイトクラブ「THE 27 CLUB」が、2023年8月26日から、クラブの営業が始まる前の12時から20時まで(月曜定休)、カフェとして営業をスタートした。それが「ニーナナ喫茶」だ。
「本当にここでいいのかな?」と若干不安に感じながら、真っ昼間、歌舞伎町の奥深くへと進んでいくと、店外にカフェのメニューが掲示されていた。少し安心して風格ありまくりの階段を上がる。
夜の部に関する記事にも掲載されているように、THE 27 CLUBは1974年に開業し、2000年末まで営業していた「日の丸キャバレー」を改装。2022年にオープンしたナイトクラブだ。
「改装」といっても、日の丸をかたどったネオンは今も抜群の存在感を放ち、今ではあまり見かけることのないレトロな柄の絨毯もかっこいい。退廃的なギラギラ感を漂わせ、古き良き昭和のキャバレーを思わせるが、昼営業のカフェとなると、照明も明るく、また少しヘルシーな印象だ。
これには、Instagramで3万6000人(2023年10月現在)のフォロワーを持つインフレンサーの老月ミカが、「ニーナナ喫茶」のコンセプトと、フード&ドリンクメニューのプロデュースしていることが大きく影響している。
老月は、世界100カ国以上で親しまれているクッキーサンド「オレオ」のアンバサダーを務めており、「俺らのオレオパフェ」(2,500円、以下全て税込み)、「オレオシェイク」(1,000円)といった、オレオを使ったメニューが印象的だ。
竹炭で黒く色づけたチキンライスを卵で包み、チーズが入った白いソースをかけた「黒のオムライス」(1,500円)は、オレオのカラーリングを意識したアイテム。レシピは某飲食チェーンから提供をうけた。
「ドリンクもフードも写真を撮影したくなる見栄えを意識していますが、おいしくなければ意味がありません。『黒のオムライス』は絶品に仕上がりました! お客さまにもご好評いただいています」(老月)
ドリンクの一番人気は、内装ともマッチする、鮮やかなクリームソーダ「27クラブソーダ」(900円)。「とびきりフォトジェニックなドリンクを」とリクエストして出てきた「俺のオレオオレ」(750円)は、オレオをトッピングしたチョコレ―ドドリンクだ。
「私は13歳までアメリカで育ったのですが、アメリカでは、オレオを牛乳に浸して食べることが多いんです。その美味しさを味わってほしいと考えました」(老月)
喫茶店には欠かせないコーヒー(アイス・ホットともに650円)は、恵比寿のスペシャルティコーヒー専門店「猿田彦珈琲」の豆を使用している。「コーヒー焼酎」(800円)も、猿田彦珈琲の豆を使って作っているという。キャッチーな内装に目がいきがちだが、歌舞伎町でおいしいコーヒーが飲みたくなったときのためのアドレスにも加えておきたい。
「今後はホットケーキも出したいですし、この内装をいかしていろいろなことをやっていきたいですね。植物も入れる計画もあります。エンターテインメント喫茶であることを意識しつつ、ここでしか実現できない、さまざまなことに挑戦したいです」(老月)
同店は全席で喫煙が可能だ。「私自身、たばこを吸うために喫茶店へ行くことが多いので(笑)」と老月は幸せそうに煙を吐き出した。オリジナルのマッチには、たばこを持つ女性が描かれていて、その指には「27」というタトゥーが入っている。
現在物販では、ストリート系ファッションブランド「WIND AND SEA」とコラボレーションしたオリジナルTシャツを用意している。こちらはオープン記念の限定アイテムだが、今後、グッズも増やしていくそうだ。展示会やアーティストを招聘してのイベントも積極的に行っていくという。その進化を見守りたい。
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